第六話 王都 リーミル
正直言います!一日に連続6時間書くのってすごく面白いんですけど疲れますね。。。ですががんばらせていただきます!がんばるぞ!ってことでできればお気に入りお願いします。お気に入りが増えていたらないて喜ぶのでどうぞお願いします!
村を出発してから数十日間。ついにライ達は色々な話をしながらに向かっていた。
道中話したことといえば王都のことやこれまでどうやってティアが生活していたのかなど。後、ティアが使っていた魔法アクセサリーやライが持つガントレットについても話していた。
この世界では魔法といわれる不可思議な力を物にこめることができる。その形は様々で腕につけるアクセサリー形だったり、はたまた剣や防具など形の多さだけ効果も様々。
だがもちろん簡単に作れる物ではない。魔法をこめるには職人の腕もあるが必要な材料がいくつも必要なのだ。その中でも重要な鉱石がある。
その名前は霊鉄鉱職人たちはこの石を触媒にして作るのだ。もちろん、職人の腕により性能も変わるが、霊鉄鉱にも純度や性質があるみたいだが一体どう判断するのかは多く分かっていない。
なら作った後にどうやって効果を発揮するのか。それはもう運としか言いようがないのだ。なぜかまったく同じように見えても効果は分からず作って使ってみるまでわからないのだ。
噂では唯一性質を知ることのできる一族が存在するとか聞いたこともあるが。
とまあ、そういったものがこの世界にはあるのだ。ちなみに、ライが持っているのはガントレット二対、防御に優れていて見えない壁が周りに発生してくれる。先日ティアを後ろから襲ってきたナイフを落としたのはライが発動させたガンドレットを魔法として起動したからだ。
次にティアはアクセサリーと槍が霊鉄鉱で作られている。
アクセサリーで作られているのは猫に変化できる代物で、槍のほうは力の矛先を曲げ任意のところに突き刺すことができるらしい。分かりやすく言えば鞭と槍が合わさったような武器のようだ。もちろん弱点もある。曲がるということは、槍を変化させることになるので敵に武器で攻撃されたときにとっさの判断で槍に戻すかそのままの状態で戦うのか技術と判断能力が求められ難しい武器だ。
とまあこんな事を話していたのだが、ライは別の質問をするとティアやクレイたちは教えてくれない事柄があった。一つはあの子の情報。もう一つはこれから自分はどうなるのか。
一応話では王都にいってゲームの褒章をもらえるみたいなことを言っていたがこっちはそこまで興味がない。ティアとあの子の約束を守るためについてきたのだから。
そんなこんなですごしてきた日々だったがついにフェレス王国王都 リミル に到着した。
ライははじめて訪れる王都に息を呑んでいた。まず驚いたのが高くそびえる城壁だ。文献では色々と知識としては知っていた。しかし、実物を見るのは初めて。
城壁の見上げていると徐々に王都に入るための城門が見えてくる。これも大きな門で人が何人分経て並べれば届くのか分からない。
驚きの連続で年甲斐もなく内心興奮していると、城下町を見ることで興奮は一瞬にして戸惑いに変わる。
ウワァーーーーーーー!
いきなり大歓声が上がったのだ。これにはライも動揺を隠せなかった。道の左右には人、人、人、沢山の人がクレイたち、そして自分に向けて歓声を向けている。
思わず理由を聞こうと馬で隣にいたティアに視線を向けるとこちらを先回りして理由を教えてくれた。
「言ったでしょ?あのゲームは王国をあげてのゲームだったって。そして、クレイ将軍が一足早く国王に報告をした結果、ライを成績優秀者と認めたの」
「そんなこといっていたけどここまでの歓迎を受ける物なのか?」
「一年前に出されたお触れでようやく優秀者がでたんだから一目見ようと思うのは当然じゃない?」
「一年!?」
ライは思わず驚く。この前初めて聞いた内容だったのに実は一年前からお触れが出ていたなんて考えもつかなかったのだ。これは、ライが住んでいた場所が辺境であったこともありクレイが訪れたのも残り少なくなった来訪地だったのだ。
驚くライに向けてティアは頷く。
「うん、私もライを探すために積極的にクレイ将軍や他の審査官についていってライを探していたんだけど見つからなくて、もう見つからないのかなと諦めかけた時に見つけれたんだよ」
一年も探してくれていたなんて正直以外だ。この国全土を探すなんて尋常じゃないだろう。
「とにかく会えてよかったよ。だけど今はこの状態に納得してほら、あそこに手を振っている子供がいるよ。反応してあげたら?」
そういってティアは手を振っていた。ティアに習って手を子供に向けて振ると子供は喜んでいた。
ライ達は左右を埋め尽くす人々に手を振りながら城下町を真っ直ぐに突き抜けると王城が見えてきて、衛兵が守る門を潜るとようやく人々の歓声から解放される。
「ふぅ」
「お疲れ様、でも悪いけどまだ気を抜かないでほしいかな」
「わかってる。これから人に会わないといけないし」
あのゲームは国王が発したゲームならば当然成績優秀者である自分に対して合おうとするはず。それは分かる。でも一つだけ気に掛かることがあった。
「クレイ将軍少し質問していいか?」
王城の中を先に進んでいたクレイに話しかけて歩みを止めさせた。歩みを止めたクレイ将軍はゆっくりとこちらを向き質問を聞く。
「一体どうしたというんだね?」
「いえね、将軍、ティアから大体は聞いたんですが折角だから質問というか疑問に答えていただこうかと思って」
「ほう、質問ではなく疑問か、遠慮なく言うといい。だがあちらを待たせては申し訳ないので歩きながらでいいかな?」
「ああ」
クレイは再び先導するように前を歩き出すとライは続き疑問を口にした。
「貴方達はティアも含めて何を隠している?」
疑問を口にしてライはティアとクレイの反応を伺いながら
「さっきティアが子供に手を振ればといわれて思ったんだけど、確かにゲームの勝者が何者か、しかも一年でやっときまったんだから一目見ようとするのは分かる。たがそれは一年前ゲームのことを理解できた物だけだ。幼い子供があんな戦略ゲームに興味を持ちにくいし、なによりおかしいのはティアが手を子供に振り返したとき、子供がまるで英雄を見るような表情をしていたこと」
「それで?ライは何が言いたいの?」
「先に言えばティアとあの子の頼みだからこのまま引き下がったりはしない。この国の『情勢』や『状況』がどうであろうと全力で手助けする。まあ、田舎にいたのだから詳しくは情報を持っていないけどそれは後で教えてほしい。それよりもあともう一つ引っかかることがあんだ」
「後一つ?」
どうやらティアはこういう質問はある程度予想していたらしく驚いていなかったが、もう一つといわれて首をかしげていた。
「さっきさティアは言っただろ?成績優秀者がでたから人が集まったと」
「うん」
「けど一人を決めるなら普通『成績最優秀者』っていう言葉を使うはず。なんで成績優秀者なんだ?」
ここまで言って、ティアのほうを改めて言うとティアは、楽しそうに笑っていた。
「一体なんで笑ってんのさ」
「やっぱりライはすごいなーって。クレイ将軍一応合格でいいんですよね?」
「ああ、そこまで考えが回れば合格だろう」
二人で話し合っている感じではどうやらライは試されていたらしい。
「どういうことか説明してもらえるか」
「ここにきた場合、城門に入る前国王は一つの試験を用意したのだ」
「試験?」
「ライ殿のこれまでの生い立ちを聞いて頭は回るが、人の機微に疎い人物なのか聡い人物なのかを見極めるために。もしこのまま気がつかずに質問をしてこなかったら本来王がいる王座ではなく、私の執務室に案内していたよ」
「……」
「おや、試されたことに腹がたっているのかな?」
「いや、ここまでヒントを出されて気がつかなかった俺は人の機微に疎いんだなと猛省していたんだ」
「わっはっは、そうかそうか猛省していたか。怒るどころか猛省か、そんなことを言えるなら大丈夫だろう、っとついたな」
クレイ将軍はとある扉の前で止まる。
「第三師団 副将軍のクレイ参上つかまりました。お取次ぎ願いたい」
扉の左右にいる二人の衛兵に話すと来ることを聞いていたのか左右の扉を開いてくれた。
クレイは身だしなみを整え部屋の中に入っていくと、それに続いてライ、ティアの順で入っていく。
部屋の中はとても大きな広間で人が百人以上は入るのではと思わせるほど大きかった。
正面を向くと遠くには王座があり頭に王冠をつけている人物がいる。あれがこの国をすべる国王なのだろう。その数段下にいる広間には左右に甲冑を着た人物と、立派な服を着た人たちが並んでいた。左の鎧を着た人たちは武人という感じで右の立派な服を着ている人たちは文官のようだ。
しかし、そんな国の重鎮達がいるにもかかわらずライは一人の人物に釘付けになっていた。
その人物は国王が座っている隣の椅子に座りこちらを見ている。
髪は黄金色に輝く金色の髪をしていて金などを傍においても金のほうがくすんでしまうかもしれない。肌は初雪のように白く滑らそうで芸術のよう、その中でも一番印象に残ったのはどこまでも蒼い瞳だった。すべてを見通すような瞳をしており理知的な光をちらつかせている。
そして、ライにはそんな人物に一人だけ心当たりがあった。
「・・・・エミル?」
昔ティアと一緒に約束したもう一人の少女であり今までライたちがあの子と呼んでいた人物の名前はエミル。
孤児院で出会った少女エミルがまさか王女だったということにライはこれまで以上の衝撃的再会だった。