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天川君のやり直し  作者: 謝付トウタ
第一章 プロローグ

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8/12

第四話 心絵 下


初日のホームルームが終わり放課後だ。


今日はまだやる事ないし寄り道して帰るかな。

そう思っていると、これから部活に行くであろうあいつらに絡まれた。


「天ちゃん、よろしくなー。

 ウチのカッスーがすぐ粗相しちゃうけど

 ほんとごめんなー。」


「誰がすぐ粗相しちゃうねん。

 犬やないからな。

 千代ちゃんの方がミス多いでしょ。

 この間の試合でセカンド守ってて

 ランナーいないのに素手でセカンドゴロ取って

 そのままサードに投げたやん。」


「そうそうそう。

 4-5-1のワンプレー。

 凄いでしょ。」


「6-4-3のダブルプレーみたいに言うなって

 千代ちゃんその後、右手軽い打撲でしょ。

 無理すんなし。」


「あの日は早く帰ってメジャー観たくて

 それしか考えられなくて

 サードが田代に見えちゃって

 ついつい吾郎の気分で投げちゃった。」


放って置くと粕川と千代田の2人は

永遠に漫才を続けてしまうので俺は

たまらず質問した。


「野球部はこれから練習?

 全く2人は相変わらず仲がいいね。

 その漫才、グラウンドまで永遠に続くんじゃない?」


「漫才じゃねーよ。」


2人のツッコミがハモって返ってきた。


「相変わらずってまだ俺ら会って2週間くらい

 だけどな。」


「まぁ仲がいい事は良い事だ。

 これからよろしくね。

 練習頑張れー。」


俺はそう言い2人を練習へと見送った。



中学時代まで人と関わり合いをあまり持たなかった俺が高校に入り2回目とはいい、こんなに自由にしていられるには理由がある。

そうこのクラスには同中が1人も居ないからだ。

ただ、この教室から1歩外に出るとその平穏は終わる。


帰りの支度をして廊下に出ると聞き覚えのある声がした。


「そーちょーだ!!

 にょっス。そーちょー。

 やっぱ雰囲気変わったね。

 私も四商だからね。よろしくー。」


俺の事を総長と呼ぶこの子は

大室莉沙。同中で中3の時同じクラスだった。

何故、総長と呼ばれていたかは俺にも分からない。

けど俺みたいな隠キャもいじめられる訳でもなく

普通に接してくれたのは改めて良い学校だったなって思う。

そしてこの子も悪いヤツではないんだと思う。


「そういや、大室も四商だったな。

 科も違うけどなんかあったらよろしくな。」


「そーちょーに名前呼ばれた!!

 地味に初なんですけど。

 やっぱりキャラ変わった。

 それはいいけどメアド交換しよー。」


俺は一瞬頭がフリーズした。

そうかこの時代、ガラケーだ。

そしてメールだ。

正直、面倒くさい匂いがしたが

同中との繋がりは後に役にたつと思いメアドを交換した。



この後、学校から徒歩5分の

ショッピングモール、バラウォークに寄って帰った。





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