表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天川君のやり直し  作者: 謝付トウタ
第二章 一年生編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

12/12

第二話 小さな恋のうた 中


 良く晴れた日の山から見える空の青はいつもより青く、

 流れる雲はちょっとだけ手の届きそうな気がした。

 

 四山に着いた俺たちはバスから降り、中腹にある合宿所を目指し歩き始めた。

 合宿所までは途中で休みながら登り、約1時半くらい。

 男女別、クラス別で運動部が多い商業科8組から登って行く。

 

 増田:「よう、天川。

     なんかこうやって話すの初めてだな。

     俺の事、分かる?」


 歩き始めて気づいたら隣にいた増田が話しかけてきた。


 天川:「増田だろ。

     さすがに男子は人数少ないから

     名前覚えたよ。全員。」


 増田:「しっかし、天川って凄いよな。

     朝も倉Tがストップウォッチを

     持っていたの気づいてみんなを先導したし、

     昨日の委員会を決める時も級長が

     なかなか決まらない中、

     "俺が副級長やるから"って言って

     やりやすいようにしていたし、

     授業中も先生に質問されて誰も手をあげないで

     "挙手サドンデス状態"になりかけてた時に

     手を挙げて回答したりして流石だな。」



 天川:「増田は良く見ているんだな、みんなを。

     そういう事に気づける方が凄いよ。」


 増田:「そうか? ところで天川が入る部活決めた?

     俺、来週バド部に見学行こうと

     思っているんだけど

     一緒に行かない?」


 天川:「俺は部活入りたくないんだよなぁ。

     バド部かぁ。ごめん遠慮しておく。」


 増田:「そうか、残念。

     でも部活入らないとどうせ

     倉Tがうるさいぜ。」


 小出:「天川、増田、何話してんの?

     そんな堅苦しい話はいいから

     お前らも歌おうぜ。」


 千代田:「よし、天ちゃん。歌うぞ。

      このままだと他のクラスに負けたちゃう。」


 粕川:「どんな勝負だよ。

     まぁ歌うなら全力少年いこう!!」


 気づいたら他のクラス達はこの合宿までに

 丸暗記して来いと言われていた校歌を熱唱していた。

 そして、それにつられ俺ら2組も校歌を

 何回もリピートとした。


 小出:「あーもう飽きた。

     広い宇宙の数ある一つ 

     青い地球の…… 」


 気づいたらそれぞれの好きな歌を

 順番にみんなで歌い始めた。

 そうでもしていないと流石に距離が長すぎて

 やっていられなかった。

 

 途中、途中で景色が見え休める場所で

 倉Tは写真を撮ってくれていた。

 ちなみに倉Tの趣味が写真らしい。

 撮るのが好きなのか、

 カメラが好きなのかは知らないが。


 そうこうしなが歩き続けていると

 合宿所手前の広い公園みたいな場所に着いた。


 倉T:「ここでお昼だからな。

     みんなお弁当持ってきてるよな?

     1時間後の12時に出席簿順で並んでろ。

     はいじゃあ解散。」


 小出:「2組男子みんなで食おうぜ。

     集合。」


 結局、お昼はクラスの男子全員と食べる事になった。

 みんなの好きなアーティストの話、

 中学の時の部活の話なんかでなんだかんだ

 入学してからは過去1盛り上がった。


 時間がきて集合をした俺らは合宿所に向かい、

 荷物を部屋に置き13時からの講話に備えていた。


 小出:「講話だりぃ。てか講話というより

     校歌歌わされるんだろ今日は?」


 千代田:「先輩の話だとちゃんと歌えるまで

      永遠に歌わされるらしいよ。」


 粕川:「ちゃんとって何だよ?

     どうせ歌詞をちゃんと覚えてて

     声が小さいとやり直しさせられるんだろ。」


 天川:「つまり次の予定、

     15時のグループオリエンテーションまで

     ほぼ確で歌わされるって事でしょ。」


 みんな:「まじかー。」


 時間になり講堂に集まった俺たちはまず、

 学年主任の片岡先生の学校生活についての講話を受けた。


 片岡:「君たちにおいてこの高校生活の3年間は

     社会に出てから通用する人間になる為の

     練習期間だ。

     中学までの学生だからという感覚は

     今日この瞬間に捨てろ。」


 片岡先生の話は約15分にも及んだ。

 みんなはその一言、一言に覚悟を感じ噛み締めた。


 次に音楽教諭の岩鼻先生のピアノの伴奏と共に

 校歌斉唱の時間が始まった。


 金古:「声が小さいぞ!! やる気あんのか?

     もう1回!!」


 8組担任水球部監督、金古先生。

 通称ねこ。か"ねこ"から由来。

 ねこはこの高校のOBで校歌も熟知している。

 きっと自身の学生の時も厳しい指導を

 受けてきたのだろう。

 気合いの入った指導だ。


 結局、予想通り時間いっぱい校歌を永遠と歌わされた。

 最終的にクラス別でうちのクラスは最後まで残された。


 千代田:「あーやっと終わったー。」


 粕川:「千代ちゃん、次外だよ。

     やっと自由になれる。」


 増田:「次のグループワークも中々、大変らしいよ。」


 小出:「そうそう、罰走あるらしいもん。

     噂じゃ。」


 千代田:「まじかよ。やべ、もう集合時間だ。」


 15時、俺たちはお昼を食べた公園に集合した。


 倉T:「これからグループオリエンテーションを

     始める、まずこれから言う8人の班になれ。」


 俺の班は男子は俺と泉沢の2人、

 女子は荒牧、石倉、小田島、細井、関根、古市の6人だった。


 倉T:「男子の出席番号が早い人が班長だからな。

     グループオリエンテーションの

     ルールを説明する。

     これからみんなには班ごとに 

     この公園内にある

     山道に入ってもらう。

     山道には10ヶ所分岐点があり

     それぞれに問題が貼ってある。

     その問題の正解だと思う方を選び

     先に進みゴールを目指せ。

     以上。 

     あと30分以内にゴール出来なかったら

     罰走があるからな。」


 こうしてグループオリエンテーションが始まろうとした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ