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門音  作者: 空白
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その1

「君は...いや...お前は一体何がしたいんだ!」

「ただ、憎ったらしい人間を...この世界を...殺すだけだ」



とある片田舎の村に2人の少年がいました。

金髪に翠眼で活発的な少年

"レインドット"

銀髪に黒眼で冷静的な少年

"ヴェルナ"

この2人は幼馴染で常に一緒で仲が良いと村の中では有名でした。

「明日はお前の10歳の誕生日だろ?何が授かるか見物だなレイン?」

「勇者の権能を授かって見せるさ、だって俺は勇者になる為に産まれてきたんだぜ?」

そう2人の会話が聞こえてきます。

この世界では10歳になると神から権能を授かり、その後の人生が大きく変わります。底辺から頂点へ変わったり、逆もまた然りです。

「レインが勇者だったらお兄ちゃんは何になるの?」

と質問してきた少女はヴェルナの妹の"ヴィレッタ"

「俺が勇者なんだったら、ヴェルナは大賢者だろ!」

「なんで魔法使い限定なんだよ?剣士になるかもしれないだろ?」

そんな少年少女の楽しい雑談も終わり、次の日。

レインドットが権能を授かる日です。

「レイン!勇者になるの期待してるぞ!」「うちの村の星!」「勇者じゃなくても落ち込むなよー!」

村の住人たちが教会の周りに集まっています。

村の住人は皆レインドット見守っています。

「よっしゃ!行ってくる!」

と元気よく教会へ向かうレインドット


教会内へ入ると教祖が待っていました。

「もう君も10になるのか...早いものだねぇ」

当然教祖もこの村の住人なので見知った顔です。

「勇者になりに来ました!」

興奮と心配と期待を胸に宣言する。

そうして授かりの儀が始まります。

次の瞬間全身が眩く光るレインドットが一言。

「勇者に....なった」

彼は望み通り、勇者に選ばれたのです。


その日、村では大騒ぎ、勇者となれば世界的な英雄ですから、この村から英雄を出せる訳です。

「まさかほんとにレインが!」「正直無理だろって思ってたさっきまでの俺を殴りてぇよー」「誕生日と勇者おめでとう!レイン!」

村の住人達は酔っぱらいながらもレインドットへの祝福を忘れません。今日は彼の誕生日でもある訳ですから。

「ヴェルナ、俺勇者になったよ」

「あぁ」

「待ってるからな、俺が背中預ける相手はお前じゃないと」

「あぁ」

悔しさと嬉しさを胸に無気力な返事をするヴェルナ。

「レイン、待っとけよ」

その言葉はレインドットが待っていた言葉。

そうして2人で笑い合い、村全体で笑い合ってその日は幕を閉じた。

それから1週間後、王都の兵士達が来た。

「国王陛下直属近衛騎士団副団長の"リエラ・テルラだ」

肩書きだけでわかる偉い人で、ファーストネームもっているので貴族なのだろうと村の住人達は悟った。

「この村で勇者殿が誕生したと確認した、願わくば一緒に来て頂きたい」

どうやら勇者になったレインドットを探しに来たようだ。

「勇者レインドットです!自分の力をもっと上手く使えるようになりますか?!」

そう質問したレインドット、それもそのはずそのはずこの1週間勇者の力を使おうと思っても使えずよく分からなかったからだ。

「あぁ、その力、人の為に世界の為に使って頂く為に私達はここに来た」

王国の騎士が来たことであったり、レインドットが王国に行くってなったりと村の住人達、レインドットやヴェルナも含めて興奮状態だった。

「よろしくお願いします!」

そう言ってレインドットはこの村を出ていくことになった。だがレインドットは別に悲しくなかった、何故ならヴェルナならすぐに来ると思っていたから。

「じゃあみんな!行ってきまーーす!」

元気よく村のみんなに挨拶して別れたレインドットを泣いたり喜んだりしながら送った村の住人たち。

「レイン行っちゃったね」

「俺もすぐ行くつもりだけど泣くなよ?ヴィレッタ?」

「泣かないよ!」

兄妹の平和な会話が行われていて、村の住人達も笑っていた。

そして更に1週間が経った。レインドットの誕生日の15日後がヴェルナの誕生日なのである。

「ようやく明日権能を貰えるな」

「明日からお兄ちゃんも居なくなるんだね」

寂しげな妹の声が聞こえた。

「別にお前も来れば良いだろう?権能貰うまでは少し期間があるがな」

「うん、そうする」

2人の会話はとても冷静的で、だが興奮状態収まらないというのは確かだった。

「ちょっと俺川行ってくるわ、なんか落ち着かないから頭冷やしてくる」

「人生1大イベントだもんね、冷やしに行ってらっしゃい」

そう元気よく答えてくれたヴィレッタと、村のみんなと離れるべきじゃなかった...

ここは村から少し離れた川で、滝が出来ているのでここで偶に頭を冷やす。そうして幾時間が経ち滝から出ると不可解な音が聞こえる。

パチパチっと、まるで何かを燃やしているかのような、そして木か何か燃やしているかのような匂いも漂う。

急な不安に押し寄せるヴェルナ、うちの村はほとんどが木で出来ているから、火はとても危ないのだ。

全力で村へ走った後に見た光景は....

大炎上

であった。

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