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わからせ屋  作者: wootan ch.
10/19

人が夢を見ると書いて儚いと読む3


サツキは人懐っこく、誰とも仲良くなるような

性格の明るい子だった


高校卒業後その性格から面接官に気に入られ

大手広告代理店に就職する事が出来た

夢は1流企業なのど案件を手掛け

キャリアウーマンになることを目標に仕事に打ち込んでいた

バリバリ働き、バリバリ稼ぐ。

余生は楽しく暮らす事を夢みて・・・


最初の3年は面接官が上司であったのもあって

順風満帆であった。しかし上司が辞めてしまってから

雲行きが怪しくなり、無茶な仕事ばかり押し付けられ

必死でやっても終わりが見えず

残業ばかりの生活になっていた。

バリバリ働き、バリバリ稼ぐ・・・

確かにそう、そうなのだが

上司が変わってから給料があがる気配もなく

やりがいのある仕事内容では無くなり

作業ロボットのような日々

残業代も出てお金は貰えている・・

貰えているが、そうじゃないと


余生の為に貯金は必要

必要だが、日々の癒しももちろん欲しい

カラオケ行ったり、服を買ったり

美味しい物を食べたり、旅行をしたり。


百歩譲って給料が良ければ

歯を食いしばって働き

40歳50歳で仕事を辞めて余生を暮らすのも出来るであろう

でも今の給料とその推移で行けば

只でさえ定年が上がっている現代社会では

70歳80歳まで働き余生はどれ程なのかと・・


必死で働いて身も心もボロボロになった余生

それを考えてしまったら心が折れるのは簡単だった


掃除だけはなんとかやっているものの

残業ばかりで自炊も億劫になり

コンビニ弁当の日々

どこかへ食べに行くくらいなら早く帰って寝たい


転職も考えた

でも探してる時間も気力も

ましてや今の自分のような人間を雇ってくれる所なんて

どこにもないとゆう思い


今回の有休も多方面から色々言われた

言われたが限界で限界で・・・

土下座をするようにお願いをして有休を取った


ポロポロと涙を流しながら話すサツキ

どうしていいか分からず懺悔のように語る

飲み物も手を付けず膝に置いた拳を握りしめている


「抜け出したい?俺が抜け出す手伝いしてもいい?」

愚痴を言わない子と聞いていたが貯めこんでいたものが

一気に溢れたのであろう。そうとう追い詰められ

限界をとうに超えていたのであろう。

渡良瀬の言葉に沈黙のあと

うん・・うん・・と何度も頷くサツキ


「ならさ、抜け出せたら・・自分を取り戻せたらさ・・・・・





いっぱつやらせてよ」


本来なら何言ってんだこいつとか

は?とかの反応になるのだろうが

追い詰められ限界のサツキは

内容を理解しているが

それでもうん・・うんと頷く


調子くるうなーと思いながらも

サツキの頭をぽんぽんして泣き止まそうと試みるのであった










「すみませんでした」


「まあ、溜まってただろうからそんなもんでしょ」


涙を拭きながら謝るサツキに対して

何でもない事と言う渡良瀬


「任せて貰えるって事だから、とりあえず仕事は辞めてもらう」


「え?」


唐突に、それこそ何でもないように言う渡良瀬に対して

まったく理解できないサツキ


「辞めてもらうけど今じゃない。必ず救うけど、もうちょっとがんばれる?」


「は、はい」


確定事項のような自信のある

必ず救うと言う渡良瀬の言葉に

頑張ろうと、気力が少し回復した気がするサツキ


「このまま辞めさせたら、わからせ屋じゃないしね。

それにサツキも悔しいでしょ?一泡吹かせなきゃ」


只々つらいかったので

悔しいとか悔しくないとかの感情は無かった

でも渡良瀬に言われ

なぜか見返してやりたいとの思いが出てきた

仕事が出来ないから、遅いから残業してた訳じゃないと

サツキと呼び捨てにされた事は全く気にならない

寧ろちょっと嬉しかったサツキであった





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