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第95話 補習の講師は美形でした

「マリア、今日はカフェの予定ですが、もしかして……」

「リリー、とっても行きたいのですが、この間まで療養していて欠席が多いので、今日から、5日間放課後に補習があるみたいなのです。すみません。ローラ様にもよろしくお伝えください。次は、絶対参加しますから!!」

「残念ですが、それは仕方ないですわ。次はとっておきのスウィーツ店をさがしておきますわ。補習頑張ってくださいね」

「ありがとうございます。リリー、楽しみにしていますね」

 そう言って、私は補習の行われる教室に急いだ。

 リリーには今回の騒動で、かなり心配をかけてしまった。補習が終わったら、ローラ様とリリーに、3人お揃いの品を何か送りたいと思っている。


「失礼します」

 そう言って指定された教室に入った。教室には、面識のない先生が一人立っていた。涼やかな雰囲気の息をのむほど美形の男性だ。彼は誰だろう?こんな美形の先生がいたら、令嬢たちが騒いでいそうだけど……

「あの、教室を間違えてしまいましたか?」

「いえ、こちらで合っていますよ。はじめまして、グラン嬢。私は、神学の講師のランドールと申します。神学の先生が体調不良になったので、私が臨時講師としてきました。よろしくお願いいたします。女神の愛し子様を教えられるなんて大変光栄なことです」

「あ、いえ、普通の生徒ですから、期待されるようなことは何もないのですが……」

 なんだろう、少し嫌な感じがして、思わず半歩後ろに下がってしまった。

「そうですか?まあ、いいでしょう。では、授業をしましょうか」

 授業自体はとても分かりやすかったが、何故かずっと観察するような目で見られて、落ち着かなかった。


「ただいま、ララ」

『おかえりにゃ。……ん?マリア、変な匂いがするのにゃ、誰かと会ったかにゃ?』

「変な匂い?」

 私は慌てて自分の服の匂いを嗅いでみたけど、特に何も感じなかった。

『―――もしかしたら、厄介なものに目をつけられたかもしれないのにゃ』

「厄介なもの?」

『とりあえず、加護のペンダントは絶対に外しちゃダメにゃ。私はちょっとルールに会ってくるのにゃ。今日は、部屋から出ちゃダメにゃ』

 そう言って、ララは部屋を出て行ってしまった。


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