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第64話 シャルくんは神のお気に入りらしいです

「え、神のお気に入り?」

「なんだ、そのお気に入りとは?」

「マリアに持病を治してもらって帰国したら、カーネル国の神にラーラの匂いを付けたガキがいるって絡まれてさ。いろいろ話していたら気に入られたんだ。それで、神の愛し子にしてやろうと言われたんだよ。でも、愛し子って基本王宮で保護されることが多いだろ?せっかく元気になったのに、そんなものになったらまた引き籠り生活になるから嫌だって言ったんだ。そしたら、神が気に入った、加護だけつけてやるって。まぁ、くれるっていうなら、貰っとくかって」

「そんな軽い話か?お気に入りだとしても神の愛し子と同じなのでは?」

「さあ、大丈夫だろ。加護のみで、僕には癒しの力はないし、僕に何かあっても天災は起こらないはずだ。一応国王には、説明してあるし、その後も自由にさせてもらっている」

「そうか、ハリス公子はカーネル国王陛下の甥だったな。まあ、今回は助かった。ありがとう」

「それにしても、おかしいことになっているよ。さっきの教室なんか、みんなの目が虚ろになって、説得するのに苦労したよ。男はローラ嬢に惚れるし、女生徒は、みんなぼんやりしているし、何が起こっているのか説明してくれる?」

「アロ様、シャルくんには事情を説明して、協力してもらった方がいいと思うのです。ローラ様のこともまだわかっていませんし、ラーラ様以外の神の加護は、操ることは出来ないかもしれません」

「ああ、そうだな。わかっていることだけでも、説明させてもらおう。そして、協力してほしい。このままでは、いずれ国が崩壊してしまう」

「そんな大事になっているのか……それならば、協力するよ。マリアには恩もあるしね」


『神のお気に入りにゃ?カーネル国を守護する神は、変わっているのにゃ~。今は愛し子はいないと言っていたにゃ。お気に入りがいたのかにゃ』

「そうみたい。普通に人間の前にも姿を見せることがあるみたいで、5歳の時に絡まれたって言っていたよ」

『まあ、神なんていいかげんにゃのにゃ』

「シャルくんがお気に入りで心強いよ。アロ様は近づくと、意識が引っ張られるって言っていたの。加護のペンダントでは、防げない何かがあるのかも……」

『ルールもそこを気にしていたのにゃ。5柱の加護にしたから、ラーラの部分が綻びになっているのではないかって言っていたにゃ~。ただ、それでも完全に操られないのは、ペンダントのおかげにゃ。兎に角、なるべく近づかず用心するにゃ』


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