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第28話 ローズウェル学園に行く準備をします

「リリー、お待たせしましたか?」

「マリア、私も今来たところですわ」

 今日は、リリアーナと半年後に通うローズウェル学園で着る制服を仕立てに、王都にある学園指定の洋服店に行く約束をしていた。殿下は公務が立て込んでいるので、直接王宮に仕立て屋が来るそうだ。一緒に仕立てようと誘われたが、リリアーナと先に約束していたのでお断りしてしまった。

「採寸が終わったら、王都で人気のカフェに行きましょう。予約しておきましたの」

「ありがとうございます。リリーの選ぶお店はどれもおいしいので楽しみです」

 小さい頃は、王宮引きこもり状態だった私だが、最近はリリアーナと王都で買い物をする時限定で外出を認めてもらっている。殿下は最後まで渋っていたが、陛下と王妃様が私の援護をしてくれてやっと実現したのだ。

「マリア、息子が迷惑をかけたら私に言いなさい。王太子にしないと脅してやるから」

 笑顔で言う陛下が、なぜかアロイス殿下と重なった。似た者親子ですね。


「お待ちいたしておりました。グラン伯爵令嬢様、ホワイト伯爵令嬢様。本日は制服の採寸とお伺いしております。こちら見本の制服となっております」

 トルソーに着せられた制服だ。そう乙女ゲームのスチルに何度も出てくるあの制服!!

「こちらにありますのは、一般的なスタイルです。何点かカスタマイズすることが可能でございます。あと、ブラウスですが、3色ございます。リボンの色は学年で指定の色となりまして、今年度は赤色でございます」

 私は興奮を隠しきれない。そう、この制服は課金するとカスタマイズができた。可愛いフリルなどを付けることが出来たのだ。乙女ゲームが今現実になっている。

「リリーはどうしますか?私は少しフリルを足したいのですが」

 可愛いフリルは、課金では結構いい値段に設定されていた。憧れだったのだ。

「私は、シンプルな方が好きなので、スカート丈を長めにするのと、ブラウスは全色購入しようと思います」

 ブラウスは、白・ピンク・青色だ。

「はい、私も全色購入します。スカート丈はひざ下より長めの標準丈。ブーツはショートにしますね」

「あとは小物ですわね。かばんも指定ので、補助のかばんは自由でしたわ」

 なんだかゲームの設定そのままだ。やっぱりここは乙女ゲームの世界なのだろう。

「では、採寸室へご案内いたします。出来上がりましたら、小物も含めてそれぞれお送りさせていただきます」

 いろいろ満足できる買い物ができたと思う。


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