はじめに
はじめに、これは神についての二万字弱の単なる考察に過ぎないと申し上げておきます。
例えば世間一般において、新しい言葉が生み出されることで、それまで漠然としていた概念でしかなかったものが、形として捉えられるようになったというケースがあります。
ストーカーやハラスメント、ジェンダー差別など、以前は何となく"されて嫌な行為"という程度の認識でしかなかったものが、きちんと定義されることによって今は犯罪と認められるようになりました。
そのような感じで神についても、曲がりなりにも形として捉えることができたなら、本当はどういう存在なのかがわかるのではないでしょうか。
ファンタジー世界を舞台とした小説や映像作品では、時に神々と闘うといった場面に出くわすこともあります。
その際に見かけるのは大体が擬人化された神なのですが、そのような神の力が及ぶ範囲というのは、この世界の一体どの程度なのでしょうか。
感情を持つ気まぐれな神々によって、私たち人類が弄ばれているとは考えたくはありませんし、おそらくですが、本物の神はそのようなことはしないでしょう。
それならば実際の神は、人類または個人を、果たしてどのように捉えているのか。宗教的な色合いはなるべく遠ざけ、現代の科学でわかっている範囲での情報をもとに、本当の姿に迫っていきたいと思います。
項目は四つです。
第一章:宇宙について
第二章:物質について
第三章:時間について
第四章:生命と神について
前提なんか飛ばして、さっさと結論だけ知りたいという方は、第四章だけ読んでもらっても結構です。
大きい世界から、小さい世界へ。そして時間や命へと考察を巡らせていきます。
それらの特長、性質を知れば、神の姿を垣間見ることくらいはできるかもしれません。