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第6章
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『ふうっー』
どの位の時が過ぎただろう
僅かに斜に差す日がより斜めに差し
それなりの時の経過を思わせる
綿毛をはこぶ緩い風の向きが変わり
それなりに時の経過を分からせる
『頑張ってきたもんな』
『頑張っているもんな』
綺麗に花を咲かせたもんな
綺麗な綿毛になれたもんな
『また きっと輝くさ』
また 必ず咲くさ
ゆっくりと腰を上げてすうっと見上げる
ただただ目に焼き付ける様にうっすらな月を
『昼の月もいいな』
昼の太陽ではなく
夜の星ではなく
夜の月ではなく
『それでいいよ』
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