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【Web版】唯一無二の最強テイマー 〜国の全てのギルドで門前払いされたから、他国に行ってスローライフします〜  作者: 赤金武蔵


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依頼主──④

【新作投稿】

異世界転生物を書きました。


『チートを貰って転生したけど、眼鏡だけがない。 〜視力0.01でどう生き延びろと?〜』

https://ncode.syosetu.com/n1518hx/


ぜひ、よろしくお願いします!

 廊下を抜け、さっき通ってきたリビングに入った。

 すでにマチルさんは俺たちのことを気にしていないのか、一心不乱に床に何かを書いていた。

 短いスカートで四つん這いというか、おしりを突き出してる格好というか……目のやり場に困る。

 けど眼福でもあります。ありがとうございます。



『コハク、あんた不埒なこと考えてないでしょうね』

「ソンナコトナイヨ」



 ちょっと考えましたけど。

 でも俺だってド健全な男の子なんだ。それくらい考えることもある。

 しばらくマチルさんのことを見ていると、円形状に数式を書いていく。

 中央には錆びた天秤。

 右には氷雪水晶が、左には熔岩結晶が置かれていた。



「マチルさん、これで本当に熔岩結晶が開くんですか?」

「わからない」

「……え?」



 わ、わからない、て……どういうことだよう?

 困惑していると、隣で微笑んでいたトワさんが俺の肩に手を乗せた。



「安心してください、きっとうまく行きますよ〜」

「とてもそうは思えないんですが」



 わからないのに、あんなに自信満々に何か書いてるし……大丈夫なのだろうか?



「ふふ。マチルさんは、いわゆる天才肌でして〜。少しのヒントを与えれば、頭の中で計算式や構造式を構築できるんですよ〜」

「それが未知のものでも?」

「そうですね〜。マチルさんの頭の中には、これまで得てきた知識がすべて入っているみたいなんですよ〜。詳しくはわかりませんが、それらが自然と頭の中で組み合わさるって言ってました〜」



 それが本当だったら、本物の天才だ。

 知識を持ち、天性の直感で理論を構築する……そんな人間、初めて見た。

 ……で、肝心なこと聞いてない。



「マチルさん、いい加減教えてほしいんですけど」

「……なんだっけ?」

「新月草とか、熔岩結晶を依頼した理由です。いったい何を召喚したいんですか?」

「あぁ、それ」



 マチルさんは目をぎょろりと動かし、俺を睨めつけた。







「悪魔」






 …………。



「「え?」」



 俺とトワさんの声が被る。

 えっと……今、なんて? 悪魔、て……は?



「私は悪魔を召喚する。そのための媒体を探している」

「な、なんでそんなことを……!? 悪魔ってあれですよね、ヤバいやつですよね!?」

「ん。魔王に匹敵するらしい」

「とんでもないじゃないですか!?」



 サラッと言ってるけど、そんなものを召喚しようだなんて、どうかしている。

 あの七魔極でさえ従えてる魔王に匹敵する……そんなものが召喚されたら、どうなるかわかったもんじゃない。



『コハク様、止めましょうか?』

『と、止めた方がいいわよね。ねっ、ねっ?』



 ライガが剣に手を添え、クレアはテンパっているのか今すぐにでも炎を撃ち出しそう。

 いやっ、この2人が動くとここら一帯が焼け野原に……!



『2人とも、お待ちを』



 けど、1人だけ冷静なスフィアが2人を止めた。



『この方法では、悪魔を召喚することはできません。むしろ、見えない魚を手に入れるにはこの方法しかないので、今は静観しましょう』

『ふむ……スフィアがそう言うなら、俺からは何も言うまい』

『ほ、本当に大丈夫なんでしょうね……?』



 スフィアのお陰で、2人は矛を収める。

 けど、今の言葉……この方法以外では、悪魔を召喚する術があるって聞こえるんだけど。

 そんな意図でスフィアを見ると、無言で頷かれた。

 あるんだ、召喚する方法……。

 でも、今は大丈夫なら……いいか、見守ってて。

 体から力を抜くと、トワさんが俺の耳に口を寄せてきた。

 ちょ、いい匂いするし、耳がこそばゆいんですけど。



「コハクさん、止めなくて大丈夫ですかね……?」

「はい。あれでは悪魔の召喚はできないみたいなので……」

「そ、そうですか……よかったです」



 本当に安心したのか、トワさんは肩の力を抜いて息を吐いた。

 そりゃそうか。友達がヤバいことに手を染めてるんだし。

 さて。問題は、なんで悪魔を召喚したいのかだけど……。



「マチルさん。どうして悪魔召喚の研究をしているんですか?」

「ん。魔王が復活するって聞いたから」

「……まさか、魔王の対抗手段として悪魔を?」

「ん」



 肯定するように、小さく頷くマチルさん。

 魔王への対抗手段に、悪魔を召喚する……そんなことを考える人がいるなんて、思ってもみなかった。

 一瞬冗談かと思ったけど……違う。マチルさんは本気だ。

 なんで、ここまで本気なんだろう。過去になにかあった……とか?


 ……聞きたい。聞いてみたい。

 けど、マチルさんの凄みを間近で感じてしまい、どうしても聞くに聞けない。

 とりあえず、構築式が完成するまで見守ることにした。

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― 新着の感想 ―
[良い点] とても面白くて、感動も含まれていて楽しく読めました☆ [気になる点] 続きは? [一言] なる早で続きを書いて下さい☆お願い致します。
[良い点] 次から次へとコハクの前に難題が出てきて、クリアしていく姿、今回は依頼主との対面など、長編にふさわしい展開。魔王対悪魔とは、コントロールできるか見ものです。 [一言] hontで、コミック、…
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