コハクVS偽スフィア──②
【作者からのお知らせ】
唯一無二の最強テイマー 〜国の全てのギルドで門前払いされたから、他国に行ってスローライフします〜
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『────』
偽スフィアが腕をクロスさせて高周波ブレードを振り下ろしてくる。
なんとか避けるが、まるで未来予知しているかのように剣を切り返して更に攻撃してきた。
振り下ろしからの切り返しが恐ろしく速い。
さすがスフィアと同等の力を持つだけあり、振りも体捌きも超一級品だ。
これじゃあ、フラガラッハで受けてもこっちがやられるだけだ。
『あーもう! こいつマジでコハクを殺すつもりじゃない!』
「まあ、偽物だしな」
『どうすんのコハク! このままじゃジリ貧よ!』
「どうにかして隙を見つけて攻撃するしかないッ。クレア!」
『ええ!』
クレアが超至近距離から炎弾を放つ。
が、偽スフィアはそれを最小限の動きで避ける。
でも、それで十分……!
目を凝らして【切断】を発動。
偽スフィアの高周波ブレードに赤い線が走り、世界がスローになる。
ライガの鬼のようなしごきで得た、超動体視力。
これにより、どんなに速く動く相手でも赤い線を狙うことができる。
つまり──。
「ハッ!」
いくら超一級の動きをする偽スフィアでも、簡単に斬ることができる……!
高周波ブレードの片方が、赤い線に沿って斬り落とされる。
それでも無表情の偽スフィア。
元からスフィアは無表情なことが多かったから、まるで本物と戦っているみたいでいたたまれなくなる。
『コハク!』
「ぅっ……!?」
しまった、残ってる方の剣が……!
首に迫る高周波ブレード。まずい、避けられない……!
『《フレイム・カノン》!』
『────』
しかし間一髪、クレアが放った《フレイム・カノン》によって偽スフィアを吹き飛ばした。
『ちょっとコハク! 戦闘中にボーッとしてるんじゃないわよ、死ぬわよ!?』
「ご、ごめん。ありがとう……!」
何をやってるんだ俺は。
相手がどれだけ大切な仲間と同じ姿形でも、あれは偽物。偽物なんだ。
本物だと思うな。心を殺し、敵意を滾らせろ。
フラガラッハを握りしめ、剣先を偽スフィアへと向ける。
偽スフィアも、残った高周波ブレードを構えて俺を見る。
『それとスフィアァ……! 偽物だからって調子こいてんじゃないわよッ! 消し炭にするわよ!』
直後、俺の体にまとわりついている炎の色が変わる。
赤い炎から、青い炎へ──。
『蒼炎神羅・纏い!』
赤く燃える髪も青く。
左目に灯っている炎も青く。
着ている服まで青く変化している。
これ、感覚でわかる。
炎の熱量も破壊力も、普通の炎とはけた違いに高い。
これなら……!
蒼炎の翼を羽ばたかせ、一瞬で偽スフィアに肉薄する。
が、偽スフィアは防御シールドを展開してきた。
「邪魔ァ!!」
蒼炎を纏った拳で思い切り殴りつける。
インパクトの瞬間、クレアが蒼炎を背後に噴き出して推進力を追加。
速さと破壊力を増した蒼炎の拳が、防御シールドを簡単に砕いた。
拳はそのまま、吸い込まれるようにして偽スフィアの腹を殴りつけた。
『────』
蒼炎の拳によって偽スフィアの胴体に穴が開く。
だが偽スフィアの動きは止まらず、高周波ブレードが俺へと迫ってくる。
けどさっきと比べて振りは遅い。
余裕をもって避け、【切断】の能力で偽スフィアの体を注視する。
頭から胴体に掛けて赤い線が浮かび上がり、躊躇することなく【切断】。
真っ二つになった偽スフィアが、空気に溶け込むように霧散した。
『ふん。見た目はあいつそっくりだけど、実力は大したことないわね。あいつの強さはこんなもんじゃないわよ』
「確かに……」
本物のスフィアはこんなものじゃない。
こんな簡単に勝てたのも、グラドが完全に俺らの力をコピーできなかったからだろう。
全く、舐めた奴だ。
と、その時。
『コゥ! コゥただいま!』
『コハク様、ただいま戻りました』
『ご主人様。遅くなってしまい、申し訳ありません』
フェンリル、ライガ、スフィアが俺の下に戻って来た。
どうやらみんなも無事に偽物を倒せたみたいだね。
「お疲れ様、みんな。……さて」
悪趣味野郎。後はお前だ。
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