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【Web版】唯一無二の最強テイマー 〜国の全てのギルドで門前払いされたから、他国に行ってスローライフします〜  作者: 赤金武蔵


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疑惑──③

話の構成上、『幻惑』から『疑惑』に変えました。

よろしくお願いします。

『ま、待ってよ。魔族がいるって……全く気配を感じないわよ?』



 クレアの言葉に、フェンリルとライガも頷いた。

 確かに気配は微塵も感じない。フェンリルと魔人化して、自分でも確かめたから。


 でもこの異様さは、魔族以外考えられない。


 必ず、この森のどこかにいる。間違いない。



『疑問。しかしコハク様。魔族がいる場合、僅かですが大気に揺らぎが発生いたします。しかしそれすら感知できません』



 魔族がいる場合、大気が揺らぐ……。



「可能性の話だけど……復活する前だとしたら?」

『復活する前、ですか?』

「うん。どうかな」



 スフィアを見ると、甲高いモーター音が響き、そっと目を閉じた。



『……あくまで可能性としてですが、あり得るかと。封印が緩み、漏れ出た力を使って狂暴な魔物を作り出し、ここら一帯から生物を排除する。考えられることとしては、これが妥当ですね』



 漏れ出た力を使って魔物を作る、か。

 確かにワイバーンもウルフを倒した時も、違和感があった。

 漏れ出た力だけであれらを作っていたのだとしたら、復活した際の力は相当なものになる。



『疑似生命創造。もはや神の所業に近い力を持った魔族に、一人心当たりがあります』

「え、本当に?」

『はい。精巧な実在する人間の男を作り出し、ある時は妻を殺させ、ある時は娘を犯させ、ある時は親を殺させる。またある時は自爆テロを引き起こし、噂や嘘を流して疑心暗鬼にさせ、国を内部から崩壊させた魔族です』



 惨い……そんな酷いこと、どうしてできるんだ。

 やっぱり魔族は悪だ。どれだけ強くても、同じ生命だとしても……そんな奴は、野放しにしておけない。



『え……スフィア、もしかしてそいつって……!?』



 クレアが目を見開いて声を上げる。

 なんだ、どうしたんだ?



『ええ。あなたも想像している通りです。……七魔極、創造のグラド』

「っ!? し、七魔極……!?」



 最初の魔族を倒した時に言っていた、魔王に傅く七人の最強の魔族の一人。

 そんな奴がここに封印されていて、今にもそれが解けそうだっていうのか……!



「スフィア、トワさんとレオンさんに報告したい。モニター出してくれる?」

『そうですね。森全体をスキャンしましたが、すぐに復活する予兆は見られません。場所もうまく補足できないので、まずは報告した方がよろしいかと』



 スフィアの目が光り、映像越しにトワさんとレオンさんが現れた。



『あらあら~? コハクさん、どうしましたか~?』

『む? コハク、何かあったのか?』

「はい。お2人に報告が……って!?」



 と、と、ととととととトワさん!? あれっ、今……!



「す、すみません! 入浴中でしたかっ……!」

『いえいえ~、お気になさらず~』



 気にするわ!

 トワさん美人なんだし、スタイルも抜群にいいから目のやり場に困りすぎるんだよ!


 湯船に浸かっているトワさんから目を逸らすと、映像越しに朗らかな笑い声が聞こえた。



『ふふふ~。如何に最強の力を持っていたとしても、女性に対する免疫はないようですね~。か、わ、い、い♪』

「か、からかわないでください……!」



 確かに女性に対する免疫はないけど! チェリーだけど!



『トワ! コハクに色目使ってんじゃないわよ! そのでっかい脂肪の塊、燃やすわよ!』

『女性なら私がいますから! 私がご主人様のお相手をするので免疫とか関係ありませんから!』



 2人も何を言ってんのかな!? それに2人の声は届かないから!



『トワ、少し黙れ。コハクは緊急で連絡してきたんだろう。どうしたんだ?』



 お、おぉ……さすがバトルギルドのギルドマスター。トワさんの全裸を見てもいつも通りだ。

 お、俺もしっかりしないと。


 数回深呼吸をし、改めて2人に向き直った。



「お2人とも、落ち着いて聞いてください。……ボード森林にて、魔族が復活する可能性があります」



 俺の報告に、2人の目が見開かれた。



『確かか?』

「まだ証拠は掴めていませんが、十中八九間違いないかと。そしてその魔族は、七魔極の一人と見ています」



 という俺の報告にレオンさんは立ち上がり、トワさんも湯船を飛び出した。

 って、前! 前隠してトワさん!



『サリア! 今すぐミスリルプレートを招集! 急いで!』

『誰か、アシュア達を連れてこい! コハク、お前は急いでアレクスに戻ってこい!』

「は、はい!」



 不確かな俺の報告で、こんなに直ぐに対応してくれるなんて……さすが、できる人は違うな。


 そんなことをしみじみ思いながら、フェンリルの背に乗りアレクスの街へと戻っていった。

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