表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【Web版】唯一無二の最強テイマー 〜国の全てのギルドで門前払いされたから、他国に行ってスローライフします〜  作者: 赤金武蔵


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

101/184

終戦──③

気休めで書いた新作ラブコメです。

どうぞ読んでみてください。


学園の王子様ヒロインは、誰にも見せない裏の顔があることを俺だけが知っている。

https://ncode.syosetu.com/n4411hc/


 ……どうして……どうしてこうなった。


 トワさんに案内され、俺は幻獣種(ファンタズマ)のみんなを引き連れて会議室を訪れていた。


 目の前にいるのは、映像で見るよりも美しく見えるブルムンド王国女王陛下。

 そして、やつれた姿のターコライズ王国国王陛下とギルドマスター達。


 なんで俺、こんな場所に呼ばれたの……?

 トワさんは女王陛下の後ろに行っちゃったし……誰か俺をサポートして。泣きそう。


 そんなことを考えていると、女王陛下が美しい笑顔を俺に向けた。



「初めまして、コハクさん。私はカエデ・ムルヘイム。ブルムンド王国の女王です」

「は、はいっ。はじめま……あ、えと、お初にお目にかかりますっ。こ、コハクで……コハクと申し……!」

「ふふ。緊張なさらないでください。どうか、いつも通りでお願い致します」

「は……はい……!」



 やばい。緊張しすぎて、いつも通りを忘れた。

 いつもの俺って、どんな感じだったっけ……?



「いきなりお呼びたてしてしまい、申し訳ありません。少しばかりお話を聞かせて頂けないでしょうか?」

「は、はい」

「では……コハクさんがターコライズ王国にいた頃の扱いは、酷いものだったと聞いています。事実ですか?」



 女王陛下の言葉にターコライズ王国側は体を震わせた。

 ……ここで嘘を付いたら、後々面倒なことになりかねないし……正直に話そう。



「はい、事実です」

「なるほど……あなたは幻獣種(ファンタズマ)テイマーだとお聞きしました。何か証拠を示すことはできますか?」



 えっ、証拠って……証拠を出せなかったから、ターコライズ王国では【無能】と【嘘つき】のレッテルを張られたんだけど。


 どんな証拠を見せれば……。

 悩んでいると、スフィアが提案した。



『ご主人様、魔人化の力をお見せすればよいのでは?』



 そ、そうかっ。今の俺は魔人化ができる。魔人化をすれば、間接的にとはいえみんなの力を示すこともできるな。


 俺は無言でうなずくと、女王陛下に向き直った。



「今から魔人化をします。少々荒れますので、離れていてください」

「魔人化ですか。確か、トワも同じことができましたね」

「はいー。コハクさんの魔人化は、私も初めて見ますがー」

「では専門家もいることですし、それでお願いします」



 みんなが俺から僅かに離れる。

 それを確認してから、スフィアが俺の肩に手を置いた。



『では——“魔人化”』



 直後。俺の体を膨大な光の粒子が覆い、超高密度のエネルギーが周囲に放たれる。

 粒子化したスフィアが、パワードスーツという形で俺の体を覆う。


 両腕両脚に純白のメタルアーマー。

 背中には三対六枚の漆黒の翼。

 頭には思考力を30倍に引き上げる演算装置。

 右目には敵を感知するスカウター。

 胸には琥珀色に光る動力源。


 その姿を現した瞬間、この場にいる全員が唖然とした。



「なんという高密度のエネルギー……これが、幻獣種(ファンタズマ)と魔人化した姿ですか……!」

「驚いたな。これ、トワとクルシュの魔人化より強力なんじゃないか……?」

「レオンに言われるのは癪ですが~……悔しいですけど、その通りですね~」



 どうやら、信じてくれたらしい。

 ターコライズ王国側も、体をガタガタと震わせて身を縮ませていた。


『ふふん。ご主人様の雄々しき姿にブルッてやがります。ざまーみろ、です』

(スフィア、口悪くない?)

『今までご主人様を馬鹿にして来たのです。口の1つや2つ、悪くもなります』



 スフィアの言葉に、他のみんなもうんうんと頷いた。



『いっそのこと、ここでターコライズ王国の奴らぶっ飛ばしてもいいんじゃない?』

『賛成! 大賛成!』

『肯定。力を見せつけるには持って来いかと』



 却下。


 みんなの意見に内心苦笑いを浮かべていると、女王陛下が話を続けた。



「コハクさんが本当に幻獣種(ファンタズマ)テイマーだということは、よくわかりました。それを踏まえて、1つ私から提案があります」



 提案?

 女王陛下はそっと俺に近付き、メタルアーマーで覆われている手にそっと触れてきた。



「コハクさん。あなたは幻獣種(ファンタズマ)にとても愛されているのですよね?」

「は、はい。まあ……」



 なんだ? 何が言いたいんだ?



「その力を見込んで、お願いがあります。……どうか、ターコライズ王国の皆さんを助けてあげてもらえませんか?」



 …………。



「え?」



 たすける……助ける? ターコライズ王国の皆さんって……え?



「……それはつまり、現在衰退しているターコライズ王国の国力を回復してほしい……ということですか?」

「その通りです」



 その言葉に、幻獣種(ファンタズマ)のみんなが激昂した。



『何言ってんのよこの女! ばっかじゃないの!?』

『コハク様、このような女の言うことを聞くことはありませんぞ』

『そうです。ご主人様、奴らが過去にご主人様にして来たことは忘れてはいけませんよ!』

『ガルルルルルルルル!!』



 まあ待って。みんな、落ち着いて。



「……理由を聞かせてください。その理由が納得のいくものであれば、一考します」



 俺の言葉に、女王陛下は深々とお辞儀をした。

まだ【評価】と【ブクマ】が済んでいないという方がいましたら、どうかお願いします!


下部の星マークで評価出来ますので!


☆☆☆☆☆→★★★★★


こうして頂くと泣いて喜びます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ