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俺は大人だから、小っちゃい子にはブランコをゆずる

作者: ねこみなは

ある日の夕方、俺は公園のブランコに乗って

1人たそがれていた。


静かで時の流れがとてもゆったりとしている。



ギー、、、   ギー、、、



俺は座って揺れるがままに揺れていた。



周りに動くものは一つもない。



実は今世界が止まっていると言われても驚かないだろう。


いや、やっぱ驚くわ。


、、、



こうやってブランコに乗ってると小さい頃には気づかなかったことに気づく。


ブランコって思ったより短い、ブランコの鎖が繋がれてるところ、今は手を伸ばせば触れる。

昔は支柱をよじ登らないと届かなかったと言うのに



あと、椅子? 座るところの高さがだいぶ低い。

今なら少し角度がきつい階段ぐらいの高低差。

小さい頃は足を高く上げないと届かなかったイメージだったのに



やっぱ俺は大人になったんやなって



ちょっと哀愁を感じちゃうよね。


でもこれ、もしかしたら休みの日に1人でブランコしてるっていうサイコーに灰色な青春を送ってる俺のことを思ってるんかもな、


あっ、今、心がズキッてした。


今、擬似的に失恋を経験できたってことじゃん。ラッキー


はぁー、虚しいぜ。



、、、

 


あー、今日も一日が過ぎてゆく。



あっ、公園の入り口に小っちゃい子が来た。

俺の方を見てる。

多分ブランコがしたいんだろう。



しょーがねぇ このブランコ、

おまえに譲ってやんよ。



俺はよっこらしょと、立ち上がりざまにその子に背を向け歩き出す。


クールな男は黙って去るってもんだろ?




『楽しく遊べよ』




俺は心の中で捨てゼリフをはく。



決まったな(何が?)


俺はかっこいい自分に酔いながら前を向く。



あ、



出口、子供のいる方にしかないじゃん。


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