異世界にて
前回のあらすじ
クラス全員が異世界召喚されました。
「ん、うぅ...」
うめき声とともに優は目を覚ました。
俺は、薄目を開けながら周りの様子を伺った。
クラスの皆はまだ気絶しているようだ。
目立つのが嫌なため、皆が起きるまで少しの間、気絶しているフリをしよう...zzz
「ーーー ーー ーーーー...」
「ーーーーーー ーーーーーーーーー ーーー...」
騒がしい。皆はとっくに起きている。気絶しているフリをしていたら寝てしまっていたようだ。
我ながらよくあの状況で寝れたと思う。
するとそこで、
「ようこそフィラストへ 勇者様」
一人の少女が現れた。ドレスを着ているのでお姫様だと思う。それに存在感もある。もちろん美人だ。
「私はエルメスト帝国の第一王女のティアと申します。ここは"フィラスト"という世界です。お分かりだと思いますが、皆様の住んでいた世界とは別の世界です。」
うん。喋ると色々と凄い。
クラスのバカ男子は見惚れている。
まぁ、その気持ちも分からんでもないな。
だって、同性の女子ですら目を奪われているんだもん。
「皆様は禁術の勇者召喚で呼ばせて頂きました。皆様には勇者として魔王を倒し、この世界を救って頂きたいのです。」
うわぁ、テンプレだテンプレ。よくあるパターン。こういう場合は大抵裏があるんだよなぁー。
「あの!どういうことですか?」
三大天使の最後の一人、一ノ瀬紫乃。
紫乃は落ち着いていて、いつも一人でいる。
そしてどこか大人っぽい。もちろん紫乃も美少女だ。
「どこだよここ!それにいきなりそんなこと言われても意味わかんねーよ!」
クラスメイトの一人の男子生徒が声を上げる。
まぁそうだろうな。俺が落ち着いていられるのは小説とかで知ってるからだからな。
「お、落ち着いて下さい。これからゆっくりと説明したいと思います。」
頭を下げながら泣きそうになるティア王女。
涙ながらに訴えられた男子生徒は美人の涙には弱いのか、落ち着きを取り戻し大人しくなった。
ただまぁ、俺には涙が嘘っぽくしか見えないがな。
「詳しい説明は私がしたいと思います。」
端にいた貴族のような姿の人が喋った。
めんどくさいから要約するとこうだ
俺たちは勇者として召喚された。
魔王は悪い奴。
現在、地球に戻れない。
魔王を倒した暁には、地球に戻す事が出来る。
うわー、都合が良すぎ。胡散臭い。
絶対嘘だろ。特に4つ目。
現在地球に帰れないと聞いたクラスの皆は泣き出したり気が狂ったのか叫んだりしている。混乱に陥る中、
「静かにせんか!」
部屋いっぱいに響いた威厳のある声。
その声の主は王様だった。
「安心せい。お主ら勇者は召喚された際に強力な力を得ているはずだ。のぅ、どうか魔王を倒したこの世界を救ってはくれぬか...」
「本当に力があるんですよね?なら僕は魔王を倒し、この世界の皆を救ってみせます!」
あーあ言っちゃったよ。うちのバカ翔輝。
無駄に正義感強いしな。
するとそこ声に続いて続々と、
「翔輝がするなら俺もやる!」
「翔輝君がそう言うなら私も。」
「まぁ翔輝なら大丈夫だろうな。」
「うんうん。」「だねー」
ついで三大天使の二人、天舞音と綾香も
「えっと、皆がやるなら私もやる。」
「ハァ、まぁ天舞音が言うならいいわ。」
「では、続いてステータス確認といきましょう。」
「「「「「「は?」」」」」」
2話目です。
不定期投稿ですが宜しくお願いしますm(_ _)m
データが吹き飛んだため投稿が遅れました。
すみません。