コンタクト No.3
「それはどういうことかな?」
『簡単なことだ。
ただ出世の事しか考えていない能無しの警察官とは違って・・・』
少し間を置いて、答えが返ってきた。
『勘が鋭い、いや、きちんと考えることができるヒトもいるのかと思って。』
口調が、少し変わった?
いや、気のせいか。
『どうした?黄道刑事。』
「少し意外だと思ってね。
君の脅迫状を読む限りもっと過激なヒトだと思っていたからね。」
『なるほど。
それは迂闊だったな。
そう思わせておけばよかった。』
なんだ、この犯人は?
あまりにも、あやふだ。
「君の職業はどうでもいいかな?」
『黄道刑事がそれでもいいなら。』
「よし、次の質問は・・・。
・・・君の住所は?」
『・・・本気で聞いているのか?』
「いやぁ、僕に聞かれても。」
「(黄道くん、いったい何を聞いているのかね?)」
「は?」
「(ヤツの機嫌を損ねてしまったじゃないか。)」
この警部・・・。
「(日本のこれからは君にかかっているんだぞ。)」
「・・・」
「(それを自覚したまえ。)」
こいつ、殴ってもいいよな。
だれも怒らないよな。
あ、怒るのは警部ぐらいか。
別に警部に怒られても痛くも痒くも無いし。
うん、とてもいい考えだと思わないかい?
『・・・黄道刑事。同情するぞ。』
「・・・ありがとう。
もう要求のほうに移ってもらってかまわないよ。」
『そうか、ならば。』
一呼吸分の間をおいて犯人、いや、Revolutionは一つめの要求を言った。
『オレ、いや、オレたちの一つめの要求は・・・。』
さぁ、こいつは何を要求してくる・・・?
『消費税の引き下げだ。』