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Révolution  作者: 氷室柚香
1章 ひとつめの要求
5/12

コンタクト No.1

「カウントダウン、10、9、8、7、6」

もうすぐだ。

「5、4、3、2、1」

「ゼロ」

しーん。

あれ?

「もしもし・・・?」

『・・・』

沈黙が返ってきた。

時間に間違いは無い・・・はずだ。

「・・・なんだと・・。」

だれがつぶやいたのか。

ここにいるすべての人間が、そういいたい心情だっただろう。

俺は言わなかったが。

誰かがその沈黙に耐え切れず、さけんだ。

「おいっ、どうなっているんだっ!

 交渉係っ、どうにかしろっ!」

どうにかって言われてもなぁ。

ぽりぽりと頭をかく。

もう一度呼びかけてみた。

「犯人さん、いますか・・・?」

『・・・』

装着したヘッドホンからはなにも聞こえない。

さてと、困ったな。

俺の首が、飛ぶかもしれない。


で、10分後。

「もしもし かめよ かめさんよ~♪」

むなしくなってきたので、ついに歌いだした。

後ろからも、横からも冷たい目線が突き刺さった。

が、俺は気にしない。

そのまま歌い続ける。

「せかいのうちで おまえほど~♪」

「あゆみの のろい ものはない~♪」

「どうして そんなに のろいのか~♪」

『・・・ププッ』

あれ?

今の声は・・・?

『なんと おっしゃる うさぎさん~♪』

『そんなら おまえと かけくらべ~♪』

おおっ!

まさか、もしかして・・・!

『むこうの おやまの むこうまで~♪』

『どちらが さきに かけつくか~♪』

「・・・犯人さん?」

『ここに、犯人以外の誰がいるというんだ?』

たしかに。

居留守を使われたか。

それにしても。

”もしもしかめよ”をフルで歌える人がいるなんて・・・!

ちょっと嬉しかったりする。

「はじめまして、僕は黄道きどうといいます。

 一応、刑事です。」

『はじめまして、黄道刑事。

 オレは・・・・・Révolutionだ。』





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