表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Révolution  作者: 氷室柚香
1章 ひとつめの要求
4/12

捜査会議

「黄道君。おい、黄道くん!」

「はい?つーか誰?俺の安眠を邪魔するヤツは・・・?」

「黄道君!!寝ぼけるんじゃないっ!」

「あぁ、警部ですか。」

「あぁ、ではないっ!だから若手を使うのは嫌だったんだ。」

「はぁ、そうですか。」

「はぁ、そうですか、ではないっ!いま何時だと思っていりゅ!」

「(ぶふっ)」

「笑うなっ!」

あーあ、まだ眠いんだけどな。

しかたないか。

「夕方の7時ですね。帰宅してもいいですか?」

「これから何があるか、分かっているのか?」

「分かっています。犯人とのコンタクトですよね?」

「分かっているならいい。19:30から捜査会議だ、遅刻するんじゃないぞ?」

「俺を誰だと思っているんですか?」

「遅刻魔だ。では、先に行く。」

あー、疲れた。

あと30分・・・もないか。

だりー。

めんどくさいけど行くか。


犯人についてなんにもわかって無いじゃないか。

聞いてるだけ無駄だな。

だって内容がさ、

・北海道札幌市の消印だった。

 だから、北海道札幌市の住民ではないか。

・あのシュミレーション映像を作るのに莫大な費用がかかる。

 だから、お金持ちだ。いやいや、大学関係だ。

・あの映像は知識が無いとつくれない。

 だから、専門卒か大卒だろう。 etc...

バカだと思わないか?

俺はバカだと思うね。

何でだって?

そりゃ、小学生でも分かることを延々と聞かされてもなぁ。

つーか、言ってるほうもバカだろ。

お前らは小学生かってな。

そんな内容をあくびを噛みしめながら聞いている俺。

最高にいい人だと思うな。

なのに、何でモテないんだろう?

不思議だ。

この世は不思議で満ち溢れている!!

俺がモテないのも、ここで時間を無駄に浪費しているのも、あと30分そこらで犯人とのコンタクトが始まるのも、この世が不思議で満ち溢れているからだ!

えー、こほん。

そんなことはどうでもいいが、(俺的にはどうでもよくないんだが)話が進行した。

で、今・・・。


「黄道君、聞いていたかね?」

「もちろんです、警部。」

いやいや、そんなうろんげな目で見られても。

そんなに俺が信じられないのか?

「ちゃんとしてくれたまえよ。」

あーあ、キャラが思いっきり変わってるじゃないか。

つまんねーの。

そんな考えを相手に見せるほど俺は優しくないが。

「もちろんです、警部。」

「・・・君に日本の将来がかかっているんだ。」

へいへい。

日本の、ではなく、出世の、だろ。

というか、その年で警部とか。

これ以上の出世は望めないだろう。

バカじゃねーの。

「わかってますよ、警部。」

「・・・(本当に分かっているのか、こいつ。しかも出世がこんなヤツにかかってるなんて。)」

「どうしました?警部。自分の顔に何かついていますか?」

「いや、なんでもない。さっさと準備に行きたまえ。」

「はい、警部。」

フフフ、俺に勝とうなど100年早いわっ。

内心でそう思いながら準備の為にノーパを持って捜査会議室を出た。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ