爆弾
『そうか。
では、次の要求をしようか。』
『二つめの要求は・・・韓国在住の日本人を引き上げさせること。』
・・・はい?
それ、何の徳になるんですか?
「それはいったい・・・?」
『ちなみに、日本企業も引き上げ準備をすること。
それがオレたちの二つめの要求だ。』
「理由を聞いてもいいかな?」
『理由か?
そんなもの、簡単だ。』
え?
なに、そんなに簡単なものか?
『この要求をしないと、次の要求ができないからな。』
「あぁ、そうなんだ。」
『決定の期限は3日間。
3日後のこの時間に決定内容を聞こう。』
また短いな。
なにをそんなに急いでいるんだ?
「わかった。」
『終了だ。』
あっ、そういや・・・。
「待ってくれないかな?」
『なんだ?』
「爆弾を仕掛けたところ、教えてくれないかな、と思って。」
『かまわないが。』
「へ?」
あっけなさ過ぎてまぬけな声が出てしまった。
『なんだその、まぬけな声は。
別に仕掛けたところを教えても無意味だからな。』
「それはいったいどういう事かな?」
『ん?簡単だ。
下手に取り外したら爆発するからな。』
「・・・どの種類の爆弾なのかな?」
『どういう意味だ?』
「風船爆弾とか、電磁波爆弾とか。」
『・・・マイナーな爆弾だな。
誰がそんな種類を知っているんだか。』
「君も知ってるし、僕も知ってるでしょ。」
『確かにそうだな。
その答え、気に入った。』
「それはどうも。
それで種類は?」
『核爆弾だ。』
犯人さん、いまサラリといいましたよね。
核爆弾って、核爆弾ってなんですか?
「それは・・・?」
『ハンドメイトだ。
誰でもお手軽に作れるぞ。』
「はい?
誰でも作れるものだったっけ?」
『作れるが、なにか?』
「・・・」
なにもいう事が出来なかった俺をお許しください。
『設置箇所は郵便で送ろう。
また、3日後に。』
ブツンッ
またまた追い出された。