物語のはじまり
我々は裁きを下すもの。日本の未来のために。
日本全国の中高生にその日、メールが届いた。
『中高生のみの無料サイト!小型チャットルームあり。今すぐここをクリック!』
それが日本の終わりであり、始まりだった。
今日、学校が終わった。生徒たちの話題は今、例のサイトで持ちきりだった。
「ねぇ、今日もやらない?」
「なにを?」
「えっと、レボ・・・。」
「revolution?」
「そう、それ。にしても、あそこ不思議だよね。中高生だけのサイトってほんとかなぁ。」
「神代さんはどう思う?」
「なに?そのサイト。」
「知らないの!1ヶ月前にできたサイトなんだけど。」
男子でも女子でも話していることはその『Revolution』ことばかりだった。
「それでね、ほんと便利なの。」
「へぇー。色んなサイトを見たけど、そんなサイトはじめて聞いたよ。」
「じゃあ、さ。今日帰ったらさ、メール見てみなよ。不思議なメールがあるはずだからさ。」
「不思議なメール?」
「そう。中高生専用の大型サイトの広告。親に聞いてみたらさ、そんなメール届いてないって。」
「ほんとに中高生にしか来ないの、そのメール。」
「へぇ、そうなんだ。でも私、メアド持ってないし。」
「そんな、もったいない。家に自分用のパソあるのに。」
そろそろ時間だった。
「もう帰らなきゃ。また夏休み明けに。バイバイ。」
「うん、じゃーね。」
『今日、20:00から1番チャットルームにて、このサイトの目的をみなに教えよう。知りたい者は知りにくるがいい。強制はしない。』
その日、サイトは混乱状態に陥った。