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第19話:ハーピィも女? と、謎の指輪


翌日、俺たちは討伐依頼を果たすべく、ハーピィが巣食う断崖絶壁へとやってきた。


上空を見上げると、鋭い爪を持った半人半鳥の魔物たちが、耳をつんざくような鳴き声を上げて旋回している。


もし、掴まれて空高くから落とされたら飛行魔法が使える魔法使いでもなければ即死だろう。


「ディエス様、来ます! 総勢二十体……なかなかの数です!」


リナが魔力を高め、周囲の空気をピリつかせる。


だが、俺は恐怖を感じるどころか、はち切れそうなシャツから丸太のような腕を出し、感心したように鼻を鳴らした。


「ほう……。よく見るとハーピィも女なんだよな。あの空を飛ぶためのしなやかな翼の付け根、そして獲物を捕らえるための無駄のない脚の筋肉……。意外と悪くないぞ」


「ディエス様!! 何を魔物相手に、将来のハーレム候補でも選別するような目で見てるんですか! さっさと叩き落としてください!」


リナの鋭いツッコミが炸裂する。


横ではエルザが殺気立った手つきで剣を引き抜き、「……ディエス様……あんな鳥女の脚……見ちゃダメ……。私の脚……見て……」と、嫉妬混じりの冷たい視線をハーピィへ向けた。


「ガハハ! 冗談だ。俺の拳に耐えられる筋肉かどうかを見極めてただけだ。……行くぞ!」


急降下してくる先陣の三体に対し、リナが先手を打った。


「逃がしません……! 『氷界の牢獄アイシクル・ジェイル』!」


リナが杖を振ると、空中に巨大な氷の結晶が幾重にも展開され、ハーピィたちの翼を瞬時に凍てつかせた。


バランスを崩した魔物たちが墜落していく。


そこへ、影のようにエルザが飛び出した。


「……細切れにしてあげます。『瞬光一閃しゅんこういっせん』!」


目にも留まらぬ速さで駆け抜けたエルザの剣筋が、空中で身動きの取れないハーピィたちを正確に切り裂いていく。


一太刀で二体同時に仕留めるその動きは、まさに神速。


だが、残りの十数体が俺を狙って一斉に急降下してきた。俺は地面を爆発させるような勢いで踏み込み、岩場を蹴って高く跳躍した。


「筋肉は、重力さえ凌駕する! 『剛力・爆裂破バースト・インパクト』!!」


魔法ではない。ただの正拳突きだが、圧縮された空気が衝撃波となって四散し、正面から突っ込んできたハーピィたちをまとめて粉砕した。


崖に叩きつけられた魔物たちは、そのまま動かなくなる。


全滅させた魔物の残骸のなか、俺は巣の奥で鈍く光る古びた指輪を見つけた。


「お? なんだこれ……」


俺がその指輪を拾い上げると、頭の中のゲーム知識が火を吹いた。


(待てよ、この独特な意匠……。まさか、物理防御力を魔法防御力に変換コンバートするっていう、伝説級のレアアイテムか!?)


もしこれが本物なら、俺の鋼鉄の肉体をそのまま魔法に対する絶対障壁に変えられる。


「よし。リナ、エルザ! 報酬の金貨を回収したら、次は山へ行くぞ。特訓だ!」


「特訓……ですか? また嫌な予感がするんですけど……」


リナが顔を引きつらせる。俺は拾った指輪を指にはめ、ニヤリと笑いながらパンパンに張った大胸筋を誇示した。

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