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扉
僕の部屋の中に、見覚えのない扉があった。
不思議に思いながらも、その扉を開けて歩き出す。扉を通り抜け、ふと後ろを振り返ると──そこにはもう扉はなかった。
扉はどこへ消えたのだろう?
今は2025年。扉が消えるなんて話、聞いたことがない。
そもそも、物体を瞬時に消すことなんて、本当に可能なのだろうか?
僕が知らないだけかもしれない。でも、驚いた。あまりにも突然だった。
扉はどうやって消えたのか?
下から徐々に溶けるように?
それとも、上から静かに消えていった?
あるいは、中心からぐるぐると回転しながら消滅したのか?
いや、「ポンッ!」という音とともに、一瞬で消えたのかもしれない。
わからない。これは難しい問題だ。
もしかすると、未来ではこんなことも当たり前になっているのだろうか。
──そのとき、僕はふと立ち止まり、周囲を見渡した。
「ところで、ここはどこだ?」
少年はようやく、自分がテレポートしていることに気づいた。