プロローグ
この漫画はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
時は4ヶ月前に遡る。
いつものように俺がご飯を作っているときだった。
「あのさ、緑風のバイト受けてみない?」
「え?」
急に姉さんからそんなことを言われた。
姉さんは緑風に所属しているvtuberで、登録者は200万人を超えている。
「どうしたの?急に」
「冬馬ってパソコン得意じゃん?それで緑風がエンジニア?ってやつの募集してて」
「ちょっと待って、俺まだ高校生だよ?」
「そうなんだけど、マネさんに聞いたらバイトでもいいって」
姉さんが突拍子もないことを言うのは何時ものことだが、ここまで変な事を言うのは初めてだ。
そもそも緑風はvtuber事務所でNo.1の人気を誇るのだから俺を誘う必要はない。
「なんで俺を誘うの?もっと面接とかしていい人探したほうがいいんじゃない?」
「うちの家族にすごいパソコンできる人がいるってマネさんに言っちゃって」
「へ?」
「多分冬馬が好きなライバーとも会えると思うし!」
「俺はそもそも好きなライバーいないし、姉さんのオフコラボでうち来るしメリットになってない」
「むー…そうだ、女性の方が多いからモテるよ?」
「姉さんと同じ遺伝子とは思えないほど顔悪いから無理でーす」
「そんなことないって!とりあえず土曜日に形式だけの面接あるからお願いね!!」
「はあ…」
そう言うと姉さんは自室に戻った。
そもそもなんの言語を使うのかすら聞いていない。時給何円かも知らない。いや給料はいいか、結構でかいしちょっとは高いだろう。
ふ~む…まあいいか。ノウハウ積めるし。高校生でv事務所のバイトとか強くね?
///
結局来てしまった。
「春風冬馬さんどうぞ~」
「失礼します」
ドアを開けると正に大和撫子のような別嬪さんがいた。確か社長だったか。
え、この人が社長の職場で働けるの???最高かも
「お座りください」
「あ、はい」
「ではまず自己PRからどうぞ」
自己PR???バイトで聞かれるとは思ってなかったから何も考えてなかったんだが。
「はい。私はインターネットで様々なグループに所属し、主にJavaScriptやKotlin、Python等を使用し開発を進めていました。また、グループワークでなにか問題が起きた時や喧嘩が起きたときには自ら仲裁役になって一人一人の意見を聞き、解決していきました」
一瞬で考えた割にはいい感じだと思う
「ありがとうございます」
その次もどんなの作ったんですかーとかどれくらいここ来れますか〜とかで終わった。
「では雪乃さんを通して結果を2週間以内にお伝えします」
「了解しました」
ちょっと楽しみだ。
処女作です。文章のおかしいところが多々ありますがご容赦ください。