俺は必ず強くなる!
あえて言おう、今日は2023年5月31日であると。
『日頃より「マジック&ブレイド・オンライン」をご愛顧いただきありがとうございます。
先日開催された第一回公式イベントはお楽しみ頂けましたでしょうか。
当イベントで獲得できたデータ・情報は今後の運営に参考として反映させていただく予定となっております。これからも「マジック&ブレイド・オンライン」をお楽しみください。
さて、ここからはイベント終了後に行われた大規模メンテナンスによって追加された3つの新要素を紹介させていただきます。
・第一追加要素「ギルド」
かねてより多くの要望を頂いておりましたギルドシステムをゲーム内に実装させて頂きました。
「マジック&ブレイド・オンライン」におけるギルドシステムとは、パーティを超えた大規模プレイヤー協力要素。
従来のパーティシステムは最大10名による同時戦闘を可能とする物であったのに対して、本システムを導入する事で最大50名での同時戦闘が可能となり、ゲームプレイのさらなる潤滑化を見込んでおります。
またこれに加えギルドでは所属することで、ギルド本部として登録された建築物の利用や、プレイヤー間で共有可能なアイテムの保管所が使用出来るなど様々な追加要素が用意させて頂きました。
・第二追加要素「NPC雇用」
こちらも多くのプレイヤーからの要望を受けて、NPC雇用システムをゲーム内に導入いたしました。
NPCはどのようなプレイヤーでも1名、店舗などを持って武器・装備等の販売を行っているプレイヤーは所有する店舗の規模に応じた人数の雇用する事が可能となります。
本システムの導入により、1名で店舗を運営しているプレイヤーの場合、これまで素材採集やクエスト受注等の際に顧客獲得の機会を失ってしまうという点を、常駐の雇用NPCを配置する事で対応可能となりました。これまでご迷惑をおかけし、大変申し訳ございません。
NPCの雇用は前述のギルドシステムによって登録できる本部にも、店舗等と同様のシステムで雇用可能となります。
また雇用可能なNPCは基本的に平均的ステータスの職業NPCとなりますが、一部条件達成により雇用が可能になる特別なステータスを持つ上級NPCなども存在します。
・第三追加要素「上位ダンジョン」
現在時点でゲーム内各所に存在する一部ダンジョンに、完全踏破したプレイヤーが再度挑戦する事で解放される上位ダンジョンを追加致しました。
上位ダンジョンは元となる通常ダンジョンを土台としつつ、そこに存在するモンスターの上位種や現時点では通常発生しないモンスターが登場するなど、極めて難易度の高い仕様となっております。
また上位ダンジョンが完全踏破された場合、踏破されたダンジョンは通常ダンジョンを含めて再挑戦が不可能となり、踏破者には難易度に見合う特別な報酬が与えられます。
上位ダンジョンを発見された方は、事前準備の上お楽しみ頂ければ幸いです。
以上追加要素の解説をもって、今回の大規模メンテナンスに関する対応を終えさせていただきます。二度目となりますが、今後も「マジック&ブレイド・オンライン」をお楽しみいただければ幸いです。
※追加要素の詳しい情報はヘルプ等から確認可能となっています』
「お〜!そういやこのゲーム確かにギルドとか無かったなっ!」
「「うおおおおおおお上位ダンジョンだあああああああああああ!!!!」」
「念願の雇用NPC実装よおおおおおおっしゃあああああアアアアアアアアッッ!!!」
「うっわクソ喜んでるなにこれキモ……」
うーん突如として理解させられたよね、一般人から見た場合の俺の姿を。こんな感じかぁ〜異常者って!横にいて欲しくねぇなぁ〜!
「はっ!テメェみてぇな新参者にはわかるまいよこの追加要素の喜びをっ!」
「もう今開いてるエリアのダンジョンとかさァ!!βからまともにやってると基本全クリ済みでさァ!!わかんねぇからこの嬉しさっ!!」
「まぁ実際わからんよね……ダンジョンとか映画の背景だし……」
「コイツって本当にこのゲーム楽しめてるの?」
「わかんないけど楽しそうだし……」
「こういう放任の姿勢が子供を歪める事もあるのねぇ……」
とか言いながらなんかよくわかんない操作パネルいじるのやめてねオッサン。
多分それNPCの雇用云々のやつだよね、いや「あらぁ〜外見も自分好みにデザイン出来るのねぇ〜」じゃなくてさ。
えぇ……あの、俺だけ置いてけぼりなんですけれどもぉ……?
そりゃあ嬉しいのは理解できるけど、こんなに無視されるもんかぁ……!?
「クソォ……!なんか久々に話した気がすんのに俺が一番キャラ薄いじゃねぇかよ……ッ!!」
「や〜い【狂化】の調整内容ネタもう終わり奴ぅ〜!」
「おっしゃモリ今からどっかのダンジョン行こうぜェ〜!」
「うふふふふ、これはちょっと本気でデザインしたくなっちゃうわねぇ〜!」
「……アノ、バサラさんが屈辱げな表情で突っ伏してるのですガ……」
……ふっ。あの微塩対応なグレンに指摘されても無反応か。
落ちたものだな、異常者の集まりの絆は……。
ふふふふふ、フフフ、フハ、フハハハ……!
はーっはっはっはっは─────ッ!!
ハーッハッハッハッハッハ────ッ!!
「畜生ッ!!テメェら覚えとけよ、次来る時のに絶対その面見返してやるからな────ッ!!」
バンッ!と机を叩いてその上をジャンピングッ!そしてそのまま店の出入り口へとレディ・ゴーッ!!
こちらの気も知らねぇでこのクズ共がっ!何が性能調整だ!?関係ないねッ!!無理を通して道理を蹴っ飛ばす、それが俺の人生だったッ!!
やってやるよ、今のままァ……!!
別の活かし方なんて無粋は切り捨て御免ッ!ゲームをぶち壊してでもこれからも俺は俺の目指す道程を踏み記し続けてくれるわ────ッ!!!
ま〜ずは手段、それを手に入れるための確認!調整を受けた【狂化】の現状、その現実を目の当たりにしなけりゃ何も始まらねぇ!
となればいつぞやのダンジョンでモンスター皆殺し祭り開催と行くかァ〜〜!
あそこにゃ殺しても罪にならねぇ化け物が蛆のように湧いて出る!
惨殺だッ!鏖殺だッ!!絶対また「あいつはどげんかせんといかん」ってぐらい強くなってやるんだからねッッ!!
「待ってろキャンパスライフゥ─────ッ!!」
そうして俺は彼方の荒野を目指し、街中を駆け抜けるのだった!まるっ!!
白状しますとこの作品一切のプロットを練らずに構築されていた為、イベントが終わった後が完全に空白地帯となっており中々話を思いつかずに2年たったのが本当の話になります。これからも気長によろしくお願いします!
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