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鎧かっちょいいっ!

「レディース&(エンドゥ)ジェントルメ〜ン!ヴォーイズ&(エン)グゥ〜ッ!そしてジジイ&(エンド)ババア〜ッ!」

「あいさつ長いよ〜」

「引っ込めーっ!」

「ヴォーイズしかいないというのにわざわざ全部言うとは流石のジェンダー感だぁ…!」

「ジェンダー感の話するなら撤廃したほうがいいとおもいま〜すっ!」

「ちょっと男子ィ!?オッサン先生待ってるよ静かにしなよッ!」

「「ちぇっ、反省しまーす」」

「…はい、みんなが静かになるまで30秒の時間が無意味に消滅しましたぁ!この間にもアフリカでは0.5分もの時間が過ぎている事を噛み締めて生きてゆきましょうっ!」

「分換算されると急に無駄にした感強くなるな…」


 さて、ワシらはオッサンに促されるまま工房のデザイン場的な場所・作業場・物置きを越え、どうやら完成品置き場的な場所らしい所に移動してきた!


 途中途中で見たこと無い機材沢山あって触りたくなったが偉いので我慢した、えらいっ!ちなみに本当はさっきプレス機雑に触って潰れた人の話をまとめ動画で見たからです…


 多分見てなかったら普通に触ってました事を、ここに反省致します、アブラマシマシ麺硬めッ!



「さっきも言った通り今回バサラちゃんに作った装備は、それぞれわたしがこれまでマジック&ブレイド・オンラインで作った装備の中でも指折りの品よッ!!

【フルンティング】に並ぶのは、ロイに渡した基本属性を操る【カラドボルグ】ぐらいっ!あれ強かった〜?」

「戦ってるの観戦してた感覚だからなんとも…でも風がボーッ!ってなっててかっこよかったぞッ!!」

「感性小学生に聞いてもなんの意味もないわね〜」

「悲しみと怒り、憎悪の大渦に飲まれて暴走しそう」

「【狂化】のせいであながち嘘じゃないの怖すぎ」

「みんな、殺すよ!」

「というか傍から見て宝の持ち腐れ感すごかったぞ」

「あらぁ〜やっぱり金に目が眩んでも渡すべきじゃなかったわねぇ…」


 しかもそれだけの武器を鎧とセットで無償提供になっちゃった訳だからなぁ〜哀れッ!

 オッサンがそういうだけの装備なら高値で買うやつもいたろうに、ロイとかいうクソ客に当たっちゃったのが運の尽きと言った所か?コツメ〜



「まぁそれはそれとして、そんなクソ強剣に対して鎧が貧弱じゃあまりにも不格好だから本気で作っちゃったってワケねぇ〜!

それにバサラちゃんってゲーム内でトップクラスに注目されてるしぃ、下手なもの渡すと宣伝効果どころじゃなく悪名が広がりかねないからわたし頑張っちゃったッ!!」

「スゲエエエエエエエッ!!」

「オッサンの本気だーッ!!」

「オッサン最強!オッサン最強!オッサン最強!」

「なんかオキちゃんとモリちゃんもバサラちゃんに影響されてなぁい?なんかの感染症かしら…?」

「人の口調を感染症扱いするのやめて下さいッ!!そういった大人の姿勢が子供達のいじめ問題を解決させずにむしろ助長させるのですよッ!!」

「あらやだ社会問題を正しく見据えてる…」


 本邦初公開っ!孝也と譲治のプレイヤーネームっ!!なおただの苗字ッ!!

 オキ、モリ、ハヤサカって並ぶと俺がなんか弱そうなので苗字を使わなかったのは正解だな、ヨシッ!


 あと何故か俺の口調が伝播してるのは否定しようのない事実です。なんでしょうね?

 二人も一緒に居すぎて狂い始めたか…



「それじゃ、そろそろ発表しちゃうわねェ〜ッ!!」

「キターーーーッ!!」

「フゥ〜〜〜〜ッ!!」

「そろそろ何も見ずにこのテンション維持するの疲れてきたぁーーーーっ!!」


 そんな事を考えていると無理してるらしくて一安心…一安心か?二人の異常に興奮している人間のイメージは俺って事だろう?

 もっと興奮してる人他にもいるだろっ!!地下鉄とかにッ!!これは明らかな名誉毀損ですねェ〜!!


 でも俺は優しいので許すッ!!

 鎧が楽しみだからなぁ〜!感涙に咽べッ!!


 そして照明が落ち、流れ始めるドラムロールッ!!

 なんか仕掛けられていたスポットライト的な灯りが室内を駆け巡り、中央部に置かれたベールに包まれた鎧の影をわずかに映す。

 あっ今ちょっと形見えたッ!



「それでは皆様ご照覧ッ!これがっ!この鎧こそがベフの鍛冶屋が有する技術の極北、最高傑作─────ッ!!」


 走る緊張と轟く声っ!

 ドラムロールの終わりと同時、鎧はその隠された姿を俺達に見せつけた────ッ!!



「【()()()()()()】よ〜ッ!!」


 それは、漆黒の鎧ではなかった。

 されど青や赤、黄などといった他の色などではなく、一見すれば確かに黒色鎧と見紛うだろう。


 表すならば黒褐色。

 血に濡れそれが染み付いたような…角度を別に見てみれば濃い紅色の反射すら見える、暗黒騎士的…いやこれは───



「これ以上なく、狂戦士らしい鎧だなッ!!」


 そう、騎士というにはあまりにも邪悪すぎる。

 血に濡れ過ぎている。

 これが似合う職業は唯一つ、狂戦士だけッ!

 なんとも素晴らしい色合いだよ全くもうっ!!



「色はバサラちゃんが『怨讐の紅黒金』を提供してくれたおかげだけどねぇ〜!

最初はフルンティングだけに使うつもりだったんだけど、一度鎧仕上げたら特性が増えてぴったりだったから、折角だし二連鍛造しちゃったっ!!


今回の目玉は固有技能(アーツ)ね〜!

使った素材と鍛造したプレイヤーの技量でランダムに付く特別な外付け技能(アーツ)なんだけど、今回はなんと4つも付いちゃったッ!流石に私も始めての経験でかなりビビったわァ〜ッ!!


付いたのはまず【呪詛耐性】、一応神がなんちゃら〜って装備だったみたいだし呪詛核も使ってるしで当然といえば当然ね!

次に【魔力放出】これ鎧に付くのは珍しいわねぇ〜!鍛冶屋仲間に聞いた感じ推進力的な使い方が出来るっぽいわ!

3つ目の【体躯結合】なんだけど、これどうやら一回つけたら取れないみたいなのよねぇ!

それで最後の【自己進化】なんだけどこれ凄いのよねぇ〜!装備したプレイヤーと一緒に成長するんですってっ!最後の2つ始めて聞いたわァ〜ッ!!

やっぱり鍛冶界隈はまだ未開拓って感じねぇ〜っ!」


「ねぇ一個ヤバそうなの気軽に飛ばさなかった?」

「わかる、装備したら取れなくなるとか言ってた」

「へぇ〜ッ!メチャクチャかっこいいなっ!!」

「そういえば小学生だったわ」

「小学生呪いとか好きだからな…」

「アラサーなんですけど〜〜??」


 なんでだよッ!実際かっこいいだろ呪いの装備ッ!

 小学生の時パーティ呪いの装備で固めてRPG全クリした経験の持ち主だぞ俺はッ!!


 いや待て、それこそ俺が小学生から変化していないことの証左なのでは…?

 考えなかった事にしよ〜っと!



「オッサン、こんなの本当にいいのか?」

「当然でしょうっ!素材の提供はほとんどバサラちゃんがしてくれたんだから、分割でもちゃんと料金払ってくれるならバサラちゃんに売るわよ〜!

それに装備なんて使ってもらわないと面白くないしねッ!!」

「そうか、それならいいかっ!買ったァ!!」

「お買い上げありがとうございまァすッ!お会計250万メダで〜すッ!!」

「一括でお願いしますッ!!」


「そういえばアイツが襲ってくるやつ何回もブチのめしたから結構なプレイヤーお金ないなったって聞いたな」

「あー、PKされるとお金とアイテムちょっと盗めるんだっけ」

「俺は今生物濃縮を見ているのかもしれない」

「始めて1週間以下のヤツが払える金額じゃねえんだわ」


 そんなわけでしっかり言質を取ってから、俺は【虚神骸・混沌】をバリバリ現金一括で購入したのだった!


 うっひょ〜かっこいいッ!!

 グレンくん、君のデザインは天才だ───ッ!!

ブクマ・ポイント・いいね・感想等いただけると幸いです!モチベが上がります!


誤字報告ありがとうございました!

それと、一部修整を行ったので報告します!


・上昇値の計算方法のミスを修正 掛け算→+○%

・一部アーツ名を統一 【剛力】→【剛力強化】


これの他にもなにか修整した気もするのですが、寝ぼけていたので覚えていませんっ!すみませんッ!思い出したら報告します!


なにか気になる点等ありましたら、感想等にご報告いただけると幸いです!参考に致します!

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― 新着の感想 ―
[一言] 前の話見た感じだと、狂化が全ステと自己回復50%UPだったのが20%になってて、自己回復に関する説明がなくなってたね。
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