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王都到着

「へー、君は水魔法を使えるのかい! いいよねー水魔法! 暑い時は涼しくできるしいいよねー!」


「そーなの! 水があればお料理もできるんだよ!」


 ルイトスさんとミーシャちゃんがめっちゃ仲良くなった。

 どうやら2人とも水魔法の適性がBと非常に高く、水マニアに近いところがあったようだ。王都に入ってからもずっとこんな感じで全然話についていけない。


 いや、別に? 別にいいんだけどさ? 俺は光と回復以外ダメダメだから別にいいんだけどさー?


「あ、すいませんナギさん。つい夢中になってしまいまして……。水魔法の適性Bはあまり多くなく、共通の話題があってつい嬉しかったもので……」


「いえ、いいんですよ。やはり適性B以上というのは珍しいんですか?」


「そうですね。適性はCの人がほとんどですね。私が王直轄の騎士団に入ることができたのも適性Bであったことが大きいと思います。ところでナギさんは回復魔法を使えるようですが、適性はいくつなんですか?」


 別に隠す必要もないだろうけど、信じてもらえないよなー。嘘をつくのも嫌だし、ちょっと誤魔化そう。


「ルイトスさんが想像してるよりも少しだけ適性は高いと思いますよ」


「でもお兄さん光魔法も使えますよね! 私のことを助けてくれた時に光がシュババッーって!」


 ミーシャちゃんは両手をいっぱいに広げて光が広がる光景を真似している。すげぇ可愛い。妹とかいたらこんな子がいいな……。


「光魔法は適性がAなんですよ。まだ使いこなせてはいないんですけどね」


 適性がAというのは非常に珍しい。回復魔法などと同様に使い手が少なく常時発動型の魔法が何なのかは分からない。教会に属する人間には光魔法の使い手が多いそうだ。


「光魔法の使い手というだけで珍しいのにAとは……。それならあの光も納得できますね」


 あの光とはおそらくキリュエレイズの事だろう。あの魔法は派手すぎる。まさかあの森の中で使ってあそこまでド派手な演出になるなんて誰も分からないだろう。


「お兄さん、着きました。今お姉ちゃんを呼んできますね」


「俺も行くよ。病人を歩かせるなんてよくない。すみませんがルイトスさんは家の前で待っていてもらってもいいですか? あまり回復魔法を見られたくないので」


 ルイトスさんから王様に情報が行くのは確か。おそらくさっきまで何気なく話していたことも全て王様に話されるだろう。隠す必要がないとはいっても、自分のことを全て知られるっていうのは心地よいものではない。少し隠したってバチは当たらないだろう。


 俺はミーシャちゃんの案内のもと、家の中に入った。

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