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第二十一話 元飼い主の友達とエンカウント!


 今日は絵理奈が俺のジムで頑張っている姿を観に来てくれる日!

 つまり、二人っきりになれる日!!

 今日はいつもよりギアを数段階上げて頑張っちゃうぞ!

 田中は珍しく部活が休みで一緒に遊ばないかと誘われたんだけど、申し訳ない、今は友情より恋愛を優先したいのだ。

 申し訳なさそうに断って、俺は急いで待ち合わせ場所に向かった。

 場所はとある公園。

 前絵理奈があいつらに絡まれていた場所ではない、別の場所。

 そこの方がジムから一番近いんだよね。

 で、到着したんだけど。

 何故だろう、絵理奈以外にも三人女性がいるんだが……。


「あっ、玲音くーんっ!」


 絵理奈が手を振っている。

 うん、変な人に絡まれている訳じゃなかったんだね。

 でも誰だろう?

 とりあえず俺も軽く手を上げてから、絵理奈に駆け寄った。


「ごめん、待たせたか?」


「ううん、本当に今来たばかりだよ!」


「それならよかった。……で、この人達は?」


「あっ、紹介するね? 私の友達だよ」


「と、友……ダチ!?」


 なんだと!?

 確か男関係のせいで絵理奈はぼっちじゃなかったっけか?

 

「あっ、玲音くん……。『絵理奈ってぼっちじゃなかったっけ』って思ってるでしょ」


「……まぁね。事情が事情だし」


「最近出来たの!」


「そっか、よかったな」


「うんっ♪」


 ああ、そのくしゃってなる笑顔がたまらなく好きなんだよ。

 一瞬頭を撫でたくなったけど、頑張って理性で抑えた。


「とりあえず絵理奈、そのお友達を紹介してくれないか?」


「ああ、ごめんごめん! じゃあ紹介するね? まずは北村 佳苗ちゃん!」


 一歩前に出てきたのは、黒髪をポニーテールで纏めた猫目の美人さんだった。

 眼鏡をかけているので、会社の秘書さんみたいな仕事が出来る感じの印象だが、同時に肌が白いから幸薄そうなイメージも抱いてしまった。


「君が噂の子だね。宜しく」


「……噂? よくわからないけど、家入 玲音です、宜しく」


 北村さんから握手を求められたので、俺もそれに応じた。

 今時の女の子で握手求めてくるのって珍しい気がした。


「次が花村 美並ちゃん」


「初めまして、本日は宜しくお願いします」


 花村さんは特別容姿が優れているって訳じゃないけど、真面目な印象を持った。

 髪はショートボブでちょっと前髪はおかっぱ気味。

 しかし何でも受け入れてくれそうな優しい笑みを浮かべていて、親しみやすそうだった。

 ちなみに四人の中で一番スカートの丈が長い。


「こちらこそ宜しく」


「そして最後に、中里 由梨絵ちゃん!」


 最後に紹介されたのは、ギャルっぽい!!

 そこまで明るくないけど明らかに染めている茶髪にウェーブをかけていて、四人の中で一番スカートが短い。

 丈が合ってないシャツだからなのか、手は裾に隠れているからちょっとだぼっとしている。

 だらしないという程でもないが、随分とラフな着こなしをしている。


「ハロっす☆ 家入玲音って、家入レオのまんまじゃん! ちょっと面白い~」


「……そっすか?」


 圧倒的なテンションの高さに、俺はついていけない。

 そして何処が面白かったのかが理解できなかった。


「ねぇねぇ、玲音っちって呼んでいい?」


「……まぁ、お好きにどうぞ」


「じゃあ私の事はユリちんって呼んでいいよ~☆」


「それは遠慮しておきます、中里さん」


「ふ~ん、絵理奈っちの事は呼び捨てなのに?」


 くっ、この人、色恋の事になるととんでもなく勘がいいタイプかよ。

 とりあえず俺はなるべくこの人とは話さないようにしようと決めた。

 だって、話してたら何かボロを出してしまいそうだから。


「ぶ~、無視だ無視ぃ~! でも、噂通りのイケメンだね☆ よろしく、玲音っち!」


 すると中里さんが急に抱き付いて来た!

 この人、スキンシップが近すぎるんですけど!!

 てか、中里さんは俺より背が高いせいか、俺の眼前に彼女の胸元が迫ってるんですけど!

 ……意外とボリューミーデスネ。

 って、そんな事思ってる場合じゃなかった!


「は、離れてもらえないっすか、中里さん!?」


「いいじゃんいいじゃん、これくらい! 減るもんじゃないしぃ?」


「俺の神経がすり減っていますよ!!」


 何とか中里さんをひっぺ返して絵理奈の方を見ると、絵理奈がものすっごく不機嫌そうだった。

 何でだ?

 ……あっ、そうか。

 せっかく出来た友達が、俺に対して異様にスキンシップを取ってきたから俺に嫉妬してるんだな。


「ごめん、絵理奈。せっかく出来た友達をちょっと独り占めしてしまって」


「……違うんだけどなぁ」


「えっ、違うのか?」


「ふーんだ! 早くジムに案内して、玲音くん!」


 えっ、何が違うんだろうか?

 案内を急かされた俺は、とりあえず先頭に立って皆を誘導する。

 何で怒っているのかわからないまま歩いていたら、中里さんが背後から近寄ってきて意味深な笑みを浮かべてこう言った。


「愛されてるねぇ、玲音っちぃ?」


「……誰に?」


「さぁねぇ、それを言っちゃうと馬に蹴られちゃうっていうか?」


 馬に蹴られるのか……。

 それは大変そうだ。

 でも誰に愛されてるんだろうか?


「あーーーっ!! 由梨絵ちゃん、近付きすぎ!!」


 絵理奈の大きな声が背後から聞こえてきた!

 今まで聞いた声の中でダントツの大きさだったから、正直びっくりした。

 うん、怒る表情も可愛いなぁ。

 なかなか騒がしい中、俺達はジムに辿り着いたのだった。


最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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