「機々械々」
明日の僕は泣いていますか
明日の僕は笑ってますか
何も見えない明日が怖い
誰か教えてくれませんか
右も左も分からない
進めば転びそうで足が止まる
ただ分かるのは
ここに"いる"ということだけ
敷かれたレールを走っていた
決められた"枠"から出なかった
気がつけば"僕"はなくなっていた
周りの声に従うこと
ただ、それだけ
ここにある"僕"って何ですか
取り囲む"周り"って何ですか
何も分からない世界が怖い
誰か掴んでくれませんか
"僕"と"周り"が曖昧になっていく
"僕"は機械みたいになって
"周り"は僕を動かす信号管
世界がスっと色褪せていく
「君はいい子だね」
最初は嬉しかったその言葉も
もう聞こえない ただの信号でしかない
空虚な"ナニカ"が通り過ぎていく
機械みたいな"ボク"が
ただ、あるだけ
"ぼク"はなんだっけ
動いて、廻って、動いた
変わらず世界の歯車として
ギシリと軋む身体を顧みず
気づけばもう"ウゴケナイ"
信号管が弾け飛ぶ
ボルトが緩んでいく
錆び付いた"キカイ"には
もう誰も見向きすらしない