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ハイロのこと

挿絵って簡単に入れられない?

ラフ画でもキャラ紹介的に入れられたらな、と思うけれど、やり方で断念。

ハイロのお話をしようと思う。

ぼくとネルが5歳の時に、エロロに連れられてキャンプしてたの。

エロロはね、ぼくたちにいろんなことができるようにって、いろんなことを教えてくれた。

ちょっといじわるなんだけど、でも、たくさんいろんなことをさせてくれたし教えてくれる。

キャンプもね、世界と仲良くなるためだよ、て知らないところに連れて行ってもらった。

ぶきみで少しだけこわいところだった。

エロロはね、屍人ゾンビが出るから気をつけてって言ってた。

アンデッド(おばけ)が出るから、て。


ぼくたちは魔法の使い方やいろんなことを教わって、今ではとても強くなったよ、て言われてる。

こわいものなしだね。て、ルーたんも言う。

でもね、ぼくもネルもアンデッド(おばけ)がこわいの。今でもこわい。

心がギュッ。てなって鼻の奥がツンとして、涙が出そうになるの。


ぼくたちのお父様のこと思い出しちゃうの。

お顔もお声もあんまり覚えてないけどね。でもね、優しくて大きなお手手でだっこしてくれてたことを少しだけ覚えてるの。

おひさまみたいにあたたかく笑うの。

大好きだった。

ぼくも、ネルもね。


でもね、お父様はある日アンデッド(おばけ)になってしまったの。

大好きで大好きで大好きで大好きなお父様がアンデッドになって、ぼくたちを食べようとしたの思い出しちゃうと、大きくなった今でもね………、おととさまー!て泣きたくなるの。

今でもね。

だから、5歳の頃のそのキャンプは、本当に本当にこわくてしかたがなかったの。

エロロは本当にいじわるだね!て本当に思ったよ。


たくさんの死んだ人が埋葬もされずに、そのまんまで置いておかれると、たくさんの毒が出るんだって。

人は、死ぬだけで毒がたくさん出てくるって。よくない死に方したり、死んだ後大切にされてなかったりすると、うんとうんとたくさん毒が出るんだって。

それは生きてる人を殺す毒にもなるし、生きてないのに生きてるみたいに死体が動き出したりするようになるんだって。

それは人にはとても恐ろしいことだけど、対処をちゃんと覚えたら、必要以上に恐ることもないんだよって、エロロも教えてくれたし、ゆーたんもルーたんも教えてくれた。


エロロは、れんしゅうだねって、言って笑ってた。


そしてね、たくさんの死体の山の、毒がたくさん流れて染み込んだ泥の中にね、ハイロがいたの。

ハイロは両目が抉られて、両うでも肩から切断されてて、舌と喉が焼かれてた。

たくさん雨が降ってて、ハイロが毒の泥の中でもがいてて、ぼくもネルも助けようって思ったの。

かわいそうと思うだけならやめておくと良いよ。ってエロロは言ったけどね、かわいそうってぼくたちは思わなかったの。

だって、なんだか可愛い!て思ったんだもの。

エロロにちゃんと言ったよ。

かわいそうじゃないよ、かわいいの!て。


エロロはポカンとしてた。

その後、とっても大きなため息を吐いてた。


「君たちの好きにして良いけどね、コレは表に出せないけれど許されない大きな罪を犯したからこうされた罪人である事をきちんと頭に入れておきなね。


安易に処刑できない、でも生かしても置けない。

証拠も残せない。

簡単に死なせることも許されない。


そう言う殺し方をされる罪人だからね」


エロロの言葉は今も覚えてる。

ネルも覚えてると思う。

でもね、ハイロはとってもかわいい!て思ったんだ。


かわいいかわいいぼくたちのお友だち。

ぼくたちのオモチャでお人形さん。

大人の男の人だけど、お人形さんだから、いっしょにあそべる。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

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