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第八十四話 「青組のリーダーの名は」
「続いては、
青組全体のリーダーから挨拶です」
総会の司会が紹介した名は
「美名城 夏帆さんお願いします」
美名城は壇上に歩いていく。
壇上で一礼し、
「青組のリーダーをしています美名城夏帆です。
私は今までみなさんのチームで頑張る姿をずっと見てきました。
だから私が望むことは一つです。
それは、みなさんが各チームで
協力して作り上げてきたものを
本番で納得のいく形でやり遂げられることです。
そのためのサポートは残りの一週間、
全力でさせていただくつもりです。
今日は全体が集まっての最初で最後の練習ですので
思う存分この緊張感を楽しんで力を発揮してください。」
美名城の言葉に
聞いていた青組のメンバーたちは
青組のチームとしての意識が強まっていた。
孝也ら四人は
美名城がリーダーであったことに
安心感を抱いていたとともに
月嶌葵と言う人物の謎がさらに深まりつつあった。
その中、駿は
美名城がここまで青組全体のリーダーであることを
伏せてきたことにある思惑を感じ取っていた。