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第六十四話「海に現る色とりどりな自然」
振り返った八千草、菊池、駿、
そして孝也の視界に映ったのは
島の陰から勢いよく登場してくる
青い旗を振るカヌーだった。
しかも
一機目の青いカヌーが出てきたと思ったら、
続いて黄色、赤、緑、紫と
様々な色の旗をしたカヌーが勢いよく出てくる。
一面深い青の海に
横一線に彩るカラフルな旗は
自然の一部かのように美しく見る者の目を奪った。
するとカヌーは
横向きから縦に方向転換し、
前に前進するカヌー、
後ろへと後退していくカヌーに分かれた。
砂場から見ている四人には、
この時、
何が起きているか分からなかった。
このとき、
上の崖からカヌーが登場してくる
その光景をを眺めている者がいた。
「その調子!!」