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咲かせたのは君  作者: バルたん
第一章 誰に似るでもなく
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第四十九話 「視力エリートの出番だな」

「海、見えるね。他には?」



「他には、・・・」


海意外に見えるものが

ないようにさえ思える

その景色にわずかにだが人影が映った。


「人ですかね」



「人がいる?」



どうやら美名城夏帆には見えていないようだ。


「はい、左下にわずかですが

ヨットか何かに乗ろうとしている人が」



「あ、ほんだ。よく見えたね。」



「眼だけはいいもので」



何のとりえもない俺の唯一の長所である。

まさかこんな形で唯一の長所が褒められるとは。

まさに視力エリート!!



「でもやっぱり」



「やっぱり?」



「タロちゃんならきっと

海以外のものを見つけると思ったの。」



「どうしてですか?」


「女の直感よ。

タロちゃんには何かを感じる。」



そんな台詞を吐いて、

直視されては容易に立つことすらままならない。

海を再び眺めると、美名城は続けて


「でもよくこの大海原の隅っこでヨットに乗ろうと

しているヨット乗りを見つけられたわね。」



他にはと聞かれて

ただ視界に映っただけだったが、

褒められているようで素直に嬉しかった。

これぞ視力エリート!!!



「ねぇ、タロちゃん・・・」



「はい」



「あのヨット乗りに会いたい」




「・・・はい?」



「決めた。今からあのヨット乗りに会いに行こう。」



「・・・・

     ・・・・・

          ・・・・・・ははははい~~~???」

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