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第三十七話 「怪奇な五人組」
まさか俺たち男三人組から始まって、
三か月たった今では
八千草さんに菊池さんと美女が二人加わる
五人組になるなんて想像もつかなかったな・・・と
にぎやかそうにお昼を共にする
仲間を見ていて思う太郎であった。
ってか、まだチーム名決まってないし。
これ、いつ決まるんだ?
ほんとに決まるのか?
さすがに八千草さんが俺たちと
仲良くなり出したくらいから、
周囲の男子たちは一体何が起きているのかと
ざわつき始めていたが
菊池さんも入るとなると、
もはや怪奇現象のような目で見られるようになった。
駿は女子に人気があり、
孝也は我が道を行く傾向があることから
特に取り柄のない悪目立ちする俺に、
「おい太郎。一体何が起こっているんだ?」
「何がって?何も起きてないよ。」
「いや、おかしいだろ。
駿の側に女子がつくのは分かる。
だが孝也やお前の側に
あの八千草さんと菊池さんがいるではないか。
何も起きていないわけがないだろう。」
「それは喧嘩売ってんのかな?」