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第三十話 「お仕置きの選択」
このままでは
菊池さんが俺と
同じ目には合わないにしても、
怒られることは十中八九間違いない。
珍しいんだから許してやってほしい・・・
と言っても半端な妥協が通用する相手ではないし、
俺がいきなり大声を出して華さんを起こしたとしても、
周りにとっては授業妨害でしかない。
俺にとっては
頭のいかれた奴+真千先生からの想像もつかないペナルティ
がおしつけられるだろう。
ハイリスクローリターンというわけだ。
さてどうしたものか。
俺の頭で思いつく打開策は・・・
あれしかない。
「キーンコーンカーンコーン」
今日の夏期講習の終わりを
告げるチャイムが鳴り響く。
俺はいつものように丸椅子から降りる。
真千先生からは
これまでより強めのお仕置きを受けるだろう。
講習室をあとにするみんなとは逆に
苦笑いをして室内へ入っていく。
丸椅子を所定の位置に片づけると
駿と孝也が側に来て
「教室で待ってる」
と一言残して講習室をあとにしていった。
真千先生が腕組みして教壇で待っている。
普通こういう時は
うつむきで反省している風に
行くのが筋なのかもしれない。
だが、今日は何故だか少し清々しい。
真千先生の鋭い眼光を真っ向から受け止め、
近くに寄ると、真千先生が口火を切った。
「ねぇ、どうして?」
これまでにないくらいに低音の声だった。




