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咲かせたのは君  作者: バルたん
第一章 誰に似るでもなく
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プロローグⅢ

俺の数少ない友達の中で

さらに少ない親友と言えるであろう一人


甘いマスクでお人好しな性格の持ち主、

女が放っておかない

いや、放っておくはずがない 


ほとんどの男なら一番の悩みともいえる

モテることの苦労知らず


THEモテ男の名は 



若草 駿 



二十三歳 


働き盛りの独身だ。



 ちぇ、なんだか悔しいぜ。

いや、悔しいを通り越して虚しい気さえする。


決して駿のことを持ち上げているわけではない。

これ以外の言葉が見当たらないのだ。

太郎の親友が駿とは、

名前からしてもすでに釣り合っていない。

本当に俺なんかが主人公でいいのか?

まだ駿に切り替えられるタイミングだぞ?

まぁ、この話は作者の好みだからいいんだけど、

話を戻して

俺と駿は本当に仲が良く、いつも一緒につるんでいる。

今日はたまたま俺が一人でいたい気分だっただけだ。


そういうとき、

誰にだってあるだろう。


いつもメールで

「あそぼ」

の三文字を俺が送って、

「ピース」

の三文字が駿からかえってくる。


これは何年にも続くお決まりのフレーズだ。

今になっては駿の「ピース」に何も感じないが、

始めの頃は、

普通「いいよ」とか「オッケー」とか

そういうのが返信のフレーズとしては

正しいと常々葛藤を抱いていた。


だが今になってみて「ピース」と

さりげなく平和を主張できる駿の光るオリジナル性に、

さすがの言葉を添えるほかない。

外見だけではない

世話好きな面やユーモアさなど中身も含めて駿は全て俺の上をいっていた。


だからこそ二度目になるが、

悔しいを通り越して自分が虚しく、駿がまぶしいのだ。



どうだろう、

そろそろなんで俺なんかが駿と仲良くなれたのか、

きっかけが気になる頃だろう?


え、俺(太郎)とのことはいいから

駿くん個人のことをもっと教えてって?


ちぇ、ほんと教える気なくすぜ。

気になるからといって情報入手を早まってはいけない。

少しずつ知っていく方が

きっとドキドキするというか、胸が高鳴るというか、

とにかくそっちのほうを俺はお勧めする。


ということで話が少し脱線してしまったが

俺と駿との出会いは八年前の高校時代に遡ることになる。




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