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咲かせたのは君  作者: バルたん
第二章 現れるべくして現れる
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第二百七十五話 「火の海の正体」

「一人の男子生徒が一階の玄関前で倒れています。

誰か助けてください!!」


この放送を聞いた生徒全員がその放送を疑った。


嘘だろ!!

助けに行くか?

しかし、


既に校舎は火の海と化している。

助けに行けばまず間違いなく犠牲者は出る。

それは自分かもしれない・・・・


一度でも恐怖を感じてしまうと

なかなか一歩を踏み出すことは難しい。


そして八千草美悠、翔を始め孝也たちも気付いた。


今の放送の声は

高坂あかねだと!!


「高坂せんぱーーい!!!」

翔は頭が真っ白になりながらも

火の海の校舎へと向かっていた。


「ちょっと、翔、あんたどこに行こうとしているの?」

バディの菊池が大きな声で聞くも

翔は一切反応せず。


孝也が

「ダメだ。翔殿は今の放送が高坂先輩と気付いて

動揺している。」


翔は突然

「高坂せんぱーーい!!!」

と言って校舎に向かって走り出した。


止めようとするも

菊池や孝也のスピードでは追いつかない。


「やばい、翔が行っちゃう」

菊池が涙を流しながら翔の後ろを追いかけると

横を何者かが通りがかり、

翔にものすごい速さで追いつくや否や、

翔をつまづかせた。


「いってぇーー」

翔が見上げると

そこには目の前で燃え広がる校舎に立つ駿がいた。

「翔くん、少しは頭を冷やしてほしい。

今は高坂先輩を助けることも大切だが、

このまま助けに行けばただの犬死になる。

そうですよね、八千草先輩?」


「ええ、駿君の言うとおり、ここは作戦を立てる必要があるわ。

それにあかねちゃんは放送をするってことはまだ放送室には

火の手は行ってないはずよ。」


駿と美悠が翔を止めたことに

落ち着く孝也たち。


止められたことに悔しがる翔に


バチーン


思いっきりビンタをする菊池は

「あんたが理性失ってどうするのよ。

助けたいならしっかりして!私たちはバディでしょ!!」

と涙を流して翔に訴えた。


「悪かった!」


翔が我に返ると

美悠は

「ひとまず作戦を立てるわよ。

まず押させておかなければいけないのが

この火災は本物の火災ではなくて

生徒会が仕組んだバーチャルの火災だということ。」



驚愕の一言に

立ち尽くす孝也たち。


すると駿が

「しかし、バーチャルだというのに

ああして火傷を負った人たちもいます。」

と救護している様子を確認した。


「そうね。だから生徒会のバーチャル空間は

本物と何らい遜色のない次元まできているってことよ。」


「そんな・・・」


菊池たちが言葉を失う中


「でもバーチャルである限り

バーチャルで対抗できるってことですよね?」

駿の問いに


「もちろんよ。これからバーランB以上の生徒を集めて

玄関で横たわっている生徒とあかねちゃんを助けに行くわよ!!」


八千草美悠を筆頭に動き出す!!


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