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咲かせたのは君  作者: バルたん
第二章 現れるべくして現れる
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第二百六十九話 「副会長のたった一つの方法」

「ねぇ、美悠をどうにか生徒会に入れたいんだけど

どうすれば良いと思う肇?」


「それはとても難解な問題ですね。

もちろん美悠さんが生徒会メンバーになれば

申し分ないくらい盤石な体制となることは間違いないでしょうが。」


「そんなことは鼻から分かってることじゃない。

美悠さえ説得できれば。」


「あかねさんのことはもうよろしいんですか?」


「そんなわけないないでしょ!ただあかねちゃんは

美悠がこちらに来れば自然と自分から来るわ。」


生徒会長の鳳凰院透華と

秘書の九条肇の会話を聞いていた副会長の月嶌葵は


「一つだけ、美悠をこっちの生徒会に入れられる方法がある。」


「あら、その一つだけの方法って何よ?」


「美悠が生徒会長になることだ」

葵の提案したたった一つだけの方法は

到底透華にとって受け入れられない話であることは

葵自身も、肇も察していた。


「葵、それ本気で言っているの?」


これはやばい!肇は察した。

透華の切れやすく荒っぽい性格から

下手した一騒動起きかねない。

葵さんはそれくらいのことは重々分かっているはずなのに。


「ああ、もちろん本気だよ。

ただ、透華が譲ればの話だけどね。」


「それで私が譲るとでも思っているの?」


「ふっ。さぁな!」


笑みを浮かべて生徒会室を後にする葵。

はっきりとした答えを出さなかったことに

不満そうな会長の鳳凰院だった。

肇には今ひとつ葵が何を考えているか分からないでいた。


葵さんは一体何を考えているんだ。

とてつもなく強いお方だというのは俺だけでなく

会長も含めた生徒会メンバー全員が気付いていて、

だからこそ副会長という立場にいる。

普段から物静かであまりこれといった発言をしていこなかった

のだが、先ほどの提案の話は驚いた。

葵さん自身がこの会長職を狙っているのか?

それとも他に何か考えでも・・・・


「肇!!」


「はい?」


「来月には全国バーチャル集会があったわよね。」


「はい。」


「それまでに何としても美悠を生徒会に入れるのよ。」


「しかし、・・・」


「別に会長を降りるわけではないわ。」


「と申しますと?」


「説得しようだなんて考えが間違っていたのよ。

これからは強行突破で行くわ。

今、出て行った葵も含めて生徒会全員の招集をかけてくれる。

もちろん夏帆もね。」


「承知しました。

あかねさんはどうしますか?」


「あかねは呼ばなくていいわ」


「承知しました!」




生徒会の野望は



留まることなく



膨れ上がっていく・・・・












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