表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
咲かせたのは君  作者: バルたん
第二章 現れるべくして現れる
274/301

第二百六十六話 「生徒会の実態と目論見」

「孝也君は本当に察しがいいのね。

そうね、肇君が使ったあれは

バーチャルスキルの一つであるわね。」


孝也の見解が正しいことを美悠は認めると

菊池は


「え?じゃあ、バーチャルスキルでそのシールドっていうのを

やったら誰も通れなくなくできちゃったりするってことですか??」


「そうね。できるわ。

ただ、そのシールドにしても誰でもできるわけじゃないの。」


「え?」


「バーチャルスキル一つ一つは

これまでのバーチャル教育の礎があって成り立っているものなの。」


「バーチャル教育?」


「うん。

例えば、物の大きさや長さなんかは言葉で説明するよりも

実際に持って、計って見た方が実感できるでしょ。

そういった根本的な部分で『生きた学び』を推奨していくために

バーチャル教育は数年も前から始まってね。

でも、そのバーチャル教育の効果は

世界でも前例がないことから、

ここ東の海満高校

西の國山高校が推奨校として

選ばれて、国から多額の援助金を受けて

今ではバーチャル教育の心臓部となってるの。」


「そうだったんだ~~

知らなかった~~・・・」

とそんな高校とは露知らず入学していた海馬組メンバーたち。



「知らないのも無理ないわ。

バーチャル教育の効果が

はっきりと分かってきたのはそう昔ではないから。」



「それで、バーチャルスキルが誰にでも使えるってわけじゃないっていうのは?」


「ああ、そうだったわね。

バーチャル教育の中にはあくまで

バーチャルでの教材があるだけなんだけど、

肇君が使ったシールドは

バーチャル教育の教材をさらに発展させたものになるの。

教材を発展させるにはプログラミングしていくバーチャルスキルと

誰にでも少なからずは宿っているバーチャリアリズム、

つまり現実をバーチャルに

バーチャルを現実化させる力が必要になる。」


「バーチャリアリズムは誰にでも宿っているんですか?」


「ええ、誰にでも宿っているわ。

ただ、その力の大きさは

人によって違っていて、この中だったら

生徒会にハッキングをかけた孝也君が一番強いわね。」


「俺が・・・一番なんですか?」


「ええ。

バーチャリアリズムは一人ひとり宿す力の大きさも違えば

宿る気配、つまり扱える能力も変わってくるの。

ただ私から言えることは

生徒会メンバーは孝也君も含めてあなたたちより遥かに強い

いわゆるバーチャリアリズムの巨大な力を宿した精鋭部隊よ。」


それを聞いた孝也は将軍として嬉しくもあり、

「そこまで強いのか~~」

と生徒会の存在を認めたくない面もあった。


菊池は

「もう色々な新しい情報聞き過ぎて

整理しきれてないんですけど、

じゃあ、海満東の人たちに

私たちの生徒会の人は一体何をしたんですか?」


「菊池さん、いい質問ね。

さっき言ったシールドにしても

発展させたものといえば聞こえはいいけど、

普通にやろうとしてできることじゃないし、

それは法律でも許されていない行為とされているの。

それにも関わらず今の生徒会メンバーは

これまで国の多額の援助を受けて培ってきた

先輩たちのバーチャルスキルとノウハウを駆使して

独自のバーチャル世界を作り出そうとしているのよ。」


「独自のバーチャル世界??」


「そう。

バーチャル世界を完成させるためには

他校にも一つずつ配布された

バーチャル教育の心臓とも言われている勾玉を集めて、

融合させることでその世界(空間)の力は大きくなっていく。

それに気付いた生徒会長は

生徒会という精鋭部隊をより強化させて

バーチャルのスキルを駆使し、海満東も含めた多くの学校を

ハッキングも含めて攻撃したの。

その結果数え切れない多くの勾玉を手に入れたのよ。」






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ