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咲かせたのは君  作者: バルたん
第二章 現れるべくして現れる
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第二百六十三話 「お姉さんとの三つのお約束」

海満に攻撃をしかけてきたことに加えて

海満の生徒会を侮辱した東の生徒たちに

何らかの制裁を加えようとする肇に


「東の人たちに制裁を加えることは許しませんよ」

八千草美悠が一人で出てくるや否や、

この騒動を沈めに図る。


クラスから見ている八千草は

「お姉ちゃん・・・・」

と心配そうな表情で現場を見つめる。


「こちら実況席。八千草先輩が出てきたと思ったら

隣にいたタロちゃんが『やべっ、後の実況は頼んだ』

と言って急いで教室から出て行ってしまいました。」


駿は実況を続けながらも

タロちゃんがどこに走って行ったのか気になっていた。



「美悠さん、どうしてあなたが?」


「東の人たちは夏帆に想いを伝えらてれたみたいだし、

あなたたちが来たことによってもう戦意は失われているわ。」


「しかし、不法侵入はおろか、援軍まで控えさせていた輩です。

今後二度とこうした過ちを繰り返させないためにも

それなりの罰を科すことは賢明かと。」


「じゃあ、あれをとりあげる以外に

これ以上どんな罰を科すというの?」


「それは・・・」


会長秘書の肇が追加の罰を公表する前に

会長の鳳凰院が、

「まぁ、いいわ。

今回は美悠の意見を汲み取って見逃してあげる。

でも、次はないから覚悟しておきなさい。」


海満東の生徒たちは涙を流して悔しがりながら

海満の校舎を後にした。


遅れて出てくる太郎。


実況の駿も、そこにいる美名城も

「あれ、タロちゃん??」

と驚く。

もちろんクラスから見ている孝也、八千草、菊池も同様である。


太郎は八千草美悠のもとに行き、

ただただその場にいた。

太郎がここに急いで来た理由。

それは

太郎が八千草家を訪れ、八千草美悠と約束した三つの事項があるからである。

その三つの約束とは


その一、今日の話したことの半分のことは絶対に他言無用でいること。親友にも先生にもだよ。

その二、八千草家からの情報が伝わるようにする。もちろん私からのもね。

その三、私がピンチの時は、助けなくてもいいから側にいてほしい。お姉ちゃんだと思って♪


太郎はまさにこの状況が美悠にとって

ピンチな状況であると察知し、側に来たのである。


まぁ、俺がここに来たからと言って

何もできないんだけどね。正直場違い感は否めない。

早くクラスに帰って駿と呑気に実況してたいな~・・・

あ、駿はどこに・・・あ、いた!


駿に手を振る太郎に

「タロちゃん、やばいって。呑気にもほどがあるよ。」

苦笑いして手を振った。

タロちゃんがいつか生徒会からあまりの呑気具合に

誤解されて標的にされないか不安になる駿であった。



「おい、肇、シールドを解いてやれ。」


美名城、高坂とともに来ていた男子生徒が

東の生徒を帰すために秘書の肇に指示を出すと


「はい、副会長のご命令とあらば!」

と返事し、学校周辺に張っていたシールドを解いた。

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