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第二百三十五話 「苦笑い&照れ笑い」
「タロちゃんどうしてここに?
もしかして体調でも悪いの??」
「あ、実は、ちょっとだけ・・・
でも、もう回復しましたので・・・」
「ほんとに?
無理しちゃだめだよ。」
美名城の優しさが
さぼっていた太郎にとっては
申し訳なく心が痛む思いだった。
すると坂本さんが
「夏帆ちゃん、大丈夫よ。
そこの坊やはもうピンピンよ。」
苦笑いをする太郎。
安堵した美名城は
「タロちゃん、体育祭の結果は聞いた?」
「あ、はい。さっき坂本さんから詳しく。
美名城先輩、おめでとうごいざいます!!」
「ねぇ、優勝したよ優勝♪
タロちゃんも本当にありがとね!!
私、すごく嬉しいの!
妹尾先生、坂本さん、知っていますか?
青組のパフォーマンスは
このタロちゃんが考えたものなんですよ。」
美名城の言葉に
驚く妹尾先生と坂本さん。
「あ、ははは
やだな、美名城先輩。
持ち上げすぎですよ。」
「ほんとのことでしょ。
でも秘密にしているんです。
タロちゃん、目立つの苦手だからって。
でも今日の体育祭目立ってたけどね。」
照れ笑いをする太郎に
美名城は続けて
「タロちゃん、
今日この後って予定ある?」
「え、この後ですか?」