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第二百三十一話 「最も近くで聞いている」
俺の
心臓が
持たない・・・・
その時
「それでは、採点結果が出ましたので
順位発表も兼ねてこれから体育祭閉会式を行います。
開会式同様に各組ごとでグラウンド中央へ
お集まりください。」
閉会式の始まりを知らせる放送が入った。
「あ、すみません。
集まらないといけないので
この話はまた今度させてください。」
そう言ってグラウンドへ駆けて行った。
孝也だったら
聞けなかったことを悔やんでいただろうな~。
聞けなかったこと、聞かなかったことに
安堵していた太郎だった。
ただ、分かったことは
美名城先輩の気になる人は
青組の一年生・・・
駿か
それならお似合いだ♪
菊池が
「閉会式になってもタロちゃん来ないね。
いったいどこで道草食ってるだか、まったく!」
頷く八千草と孝也
その横で笑いを堪える駿だった。
心配する三人に
タロちゃんは大丈夫だよ。
誰よりも聞こえるところで聞いているからね。
と駿は心の中でつぶやく。
「それでは、
これから海満体育祭の結果発表をします。
みなさん、心の準備はいいですか?」