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第二百三十話 「一進一退のやりとり(続)」
「だからね、
頑張った夏帆ちゃんに
肩揉みさせるだなんて申し訳ないわ!」
ここで折れてくれ・・・
「何言ってるんですか。
いつも坂本さんの肩を揉みたくて
勝手にやってることですから♪
それに・・・」
いつもやってたのか・・・
「それに?」
「坂本さんに観てもらえて嬉しかったんです!
だからこれくらい当然のことです!!」
坂本のばあちゃん!
パフォーマンス観てたんだろうな~!!
どんだけ美名城先輩は人間ができた人なんだよ~
「そういえば、坂本さん」
まさか、
「な~に?」
ついにバレたか・・・
「実は気になっている人がいるんです♪」
「きき気になってる人??
あら、ごめんなさい、夏帆ちゃんが
異性の話をするの珍しいな~って」
つい動揺してしまった。
突然どうしたんだ!!
「その人はですね」
ちょちょちょちょっと待ったー!!
美名城先輩が気になってる人を
俺はここで聞くのか・・・
いや、聞いていいものなのか・・・
「実は」
ドキドキ
「同じ青組の」
ドキドキドキドキ
「まだ一年生で」
ドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキ