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咲かせたのは君  作者: バルたん
第一章 誰に似るでもなく
234/301

第二百二十六話 「欺けないお方」

そう、そのまさかである。


太郎は

暑さに耐えられず保健室を訪れていた。



「あの~妹尾先生」


「あら、どうしたの佐藤君」


「どうやら熱中症みたいで

氷もらえませんか?」


「え?大丈夫?

頭クラクラするとかかな?」


「クラクラは体育祭が始まる前からしています」


「あら、それは氷だけじゃなくて

ここで休んでいきなさい」


「いや、それは大丈夫です。

とりあえず氷だけもらえれば」



すると保健室で

妹尾先生と世間話をしていた事務の坂本さんは

長年の経験から見抜いていた。


「佐藤君っていったっけ?

あなた、それ、仮病でしょ。」


「いやいやいやいや、何ですか急に!?まさか~」


坂本さんをじっと見つめる太郎


坂本さんの瞳が太郎に訴えかけている。

太郎にとって気まずい気まずい雰囲気が流れていく・・・



坂本さんは


「本当に熱中症の人はそんなに

慌てるほど元気も出ないものよ。」


「な、な、なんですと??」


坂本さんの瞳をじっと見つめる・・・

そして気付く!

やばい人がいる!!!


優しい妹尾先生は

「そんな、まさかね。辛いんだよね?」

と心配してくれていた。


しかし、事務の坂本さんを欺くことはできない。

目が合って、瞳の声を聞いて

そう感じてしまった太郎は正直に


「妹尾先生、ごめんなさい。

ただ、暑いのが苦手なのは確かです。」


と熱中症ではないことを認め、両手を上げると

坂本さんがある意外な提案をする。


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