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第二百十六話 「さらなる大きな青のあらわれ」
青い火が観る者たちに灯りかけていく
そんなとき
現れる
さらなる
大きな青
「ジャッジャジャー、ジャッジャジャー♪」
ギター音が鳴り響く。
ギターリスト二名
ベーシスト一名
ボーカリスト一名が演奏しながら
グラウンドへと向かってくる。
なんとも不思議な光景
普通バンドというのは
ライブをするにしても
ライブ会場や路上など止まってするもの
しかし、このバンドは
グラウンドに向かって歩きながら
演奏している。
そしてそのバンドの周りから
勢いよく出てくるダンスチーム
駆け抜けていく者
バク転をする者
スキップをする者
四股を踏む者
行進してくる者
いったい何が始まるというのか
バンドの全員が帽子を深くかぶっていて
顔をはっきりと伺うことができない。
四人組バンドの後ろからは
ギターなどをつなげた音の源
アンプを台車に乗せて
ゆっくりと運ぶスタッフの姿が。
そのスタッフだけ帽子を浅くかぶっていた。
よく見ると
そのスタッフは、太郎だった。