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第二百六話 「ヤクザの抗争?」
睨まれた男子は眉間に皺を寄せ納得がいかない様子。
後ろを向いて
合図を出すと
大勢の制服を着た男子生徒たちが
加勢に集まってきた。
腕組みして様子を見守るハンカチを渡した黄色いワンピースの女子。
すると
その女子が
彼女の肩を優しくたたき、
男子同様、後ろに合図を送った。
ハンカチを渡した女子と同じく
黄色のワンピースを着た女子生徒たちが
加勢に集まってきた。
まさか・・・
観ている者からすると
これはヤクザ同士の抗争などでよくあるシーンだと
つい期待感を持ってしまうシュチュエーションだ。
さっきまでグラウンドには
中心で泣いていた女子一人だったのが、
気がつけば百人くらいの密度になっていた。
男子vs女子
真っ向から対立している両者が
この後どのように対峙していくのか。
すると
先頭でお札を渡したスーツの男子が
「何が不服なのかは分からないけど、
いいか、そこで大人しく見ておけ!!」
と言い、曲が流れ始める。