212/301
第二百四話 「看板からのイメージゼロ」
いよいよ
黄組のパフォーマンスの時である。
黄組は
赤組とはまた違うものとなっていた。
黄組の看板には
左側に黄色の大量のお札を背景に
眼鏡をかけたいかにもエリートっぽい男と
右側に華やかなに咲く黄色の花畑に
後ろ髪を束ねた清楚っぽい女が
お互い笑顔で向かい合っている。
赤組の場合は
炎でまとめられていたことから
少なからず熱いものだと
パフォーマンスのイメージを持つことができた。
しかし、黄組の場合は
全くもってパフォーマンスのイメージを持つことができない。
一体どんなパフォーマンスが始まるのか。
みんなが息を殺し、その瞬間を待つ。
すると
一人の生徒がグラウンドの真ん中へと向かう。
彼女はしゃがみこむと
「うぅ、うぅ・・・」
・・・泣いている?