第二百話 「個性の共鳴」
とうとう二百話まできました。ここまで太郎たちの青春ストーリーを見守っていただきましてありがとうございます。
個人的には、太郎とその仲間たちにとっての青春のページが次々とめくられていく日々にとても目が離せません。今後は、平穏なスクールライフとなっていくのか、それとも刺激的なスクールバトルとなっていくのか、心の中で予想しながら太郎たちの青春ストーリーを皆さんで見守ってあげてください。バルたんからのちょっとしたお願いでした(笑)
二十人の生徒が横一線の隊形に変化し終えると
スピーカーから
アップテンポな音楽が流れ始めた。
生徒たちは
テンポ良く踊り始める。
隊列状態の際は
基本的に皆が動きを合わせて踊ることが多い。
しかし、始めのAメロから一人ひとり各々の
感性に身を任せて踊りを表現しているのだ。
そこはまさにストリート♪
横一線に隊列を組んでいるだけに
個性が共鳴し合っているような光景となる。
そして曲はサビの部分にさしかかったところで
先ほどまでのストリートダンスから
一糸乱れぬ力強い踊りへと変化させた。
女子たちも男子たちの中に混じって踊っているが、
赤い鉢巻と衣装に加えて、拳を握る踊りからは
観る者にかっこよさ、たくましささえ感じさせていた。
サビが終わると
スピーカーからの音源は鳴り止む。
だが、なぜか
グラウンド脇から
「 ドン、ドン 」
と胸を打つような音が鳴り響く。
和太鼓だ。
「 ドン、 ドン、 ドン、 ドン、 ドンドン♪ 」
(ウィ ウィル ウィ ウィル ロックユー♪)
この聞き覚えのあるリズムはウィウィルロックユーを彷彿とさせる。