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第百九十話 「組対抗リレーまもなく!」
組対抗種目では、
綱引きや玉入れなども含まれているが
それらはあくまで前座にある。
組対抗では
各組の一二三年生の
男女が一人ずつと最後にアンカーが一人
という流れとなっている。
その中で駿は
一年男子としてではなく、
アンカーの一人として
選出された。
翔も黄組のアンカーとして
名を連ねた。
赤組のアンカーは
三年の陸上部部長 舟道 速人
「それでは、
これからお待ちかね、組対抗リレーです。
今年のリレーを制するチームはいったいどこになるのでしょうか?
リレーをつなぐ勇者さんたちの入場です。」
駿は100m決勝戦の時と同じかそれ以上の緊張を覚えていた。
リレー出場者たちが
集まるよう放送が入り、
駿が待機場所に向かう際に、
緊張した様子の駿を見かけた太郎は
駿に一言あることを伝えていた。
「駿、お前が何に緊張しているか俺にはよく分かる。」
「え?」
「アンカーでこけたらどうしようって思ってるんだろう?」
「あ、いや、ちがっ」
「任しとけ、
そんなときはな・・・・」
「あ、うん、
タロちゃんありがとう!!」
「おう、ちゃんと見ているからな!!」