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第百八十五話 「ライバル誕生の瞬間?」
柊木は青組スタンドで
菊池と八千草と話をしている駿の様子を見て
確かにあいつはイケメンだ。
スタイルもいい。
頭は・・・
知らないがようさそうな顔立ちをしている。
しかも帰宅部のくせに足が速い!
紙一重の戦いとはいえサッカー部の先輩も負けていた。
くそ、
気にくわねえ!
普段からこれといって
辛い練習とかにも耐えているわけでもなく、
きっとのうのうと過ごしているんだろう。
ああやって女子たちと
イチャイチャおしゃべりばっかりしているんだろう。
高坂先輩をあんなチャラ男に
近づけさせていいわけがない。
高坂先輩は今、惑わされているんだ。
放送担当で身近に生徒たちを見てしまう分、それは致し方のないこと!
よし、午後一番にあるリレー対決で
君(100m一位)と俺(200m一位)で
どっちが高坂先輩にふさわしいか決めよう!!!
駿はこの時
「うゎ、なんだ?」
「どうしたの?急に??」
菊池が驚いた表情で聞くと
「それが、なんだか、
誰かからこう、睨まれたような気がして」
「え、何それ?駿くん目立ったから
誰かから好意を持たれてるのかもよ?」
「だといいんだけど・・・」